・開いている時に出逢えたら、それだけでラッキー♪
・定期的に開かれる、参加出来る護摩祈祷会
不動堂 明王院 概要
名称 | 明王院 | 山号 | 不動堂(ふどんどう) |
御本尊 | 霊石不動明王 | 脇侍/安置仏 | 弘法大師/役行者 |
開基 | 弘法大師 | 宗派 | 西山浄土宗 |
住所 | 京都府京都市下京区油小路塩小路下る南不動堂町7番地 | ||
最寄りの公共交通機関 | JR京都駅 京都市営バス 下京区役所前 |
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月例祈祷会(奉修護摩会) | 毎月第四日曜日 14:00から | ||
拝観時間等 | 午前10時~午後4時 ※開門日は不定期 |
拝観料(通常) | 無料 |
不動堂 明王院は、京都駅から本当にすぐ。
ほぼ京都駅敷地内と言っても過言ではない程、京都駅の近くにある不動堂(ふどんどう) 明王院。地下鉄の出入り口などを考慮しなければ、京都駅から一番近い寺社と言っても良いんじゃないか?と思う程です。
不動堂 明王院は自転車や徒歩でJRと近鉄線の高架をくぐる道沿いにあるため、歩行者の多い通り沿いに道祖神社と並んでいます。
ですが。この不動堂 明王院はお守りなどを扱っているのは貼られた額からわかるけれど、開いているところを見たことがなく、いつ購入出来るのかなど、気になるけれどわからないという状態が続いていました。
※閉門時の不動堂 明王院
不動堂 明王院 月例護摩祈祷会
※開門時の不動堂 明王院
そんな不動堂 明王院ですが、調べた所、お不動さんの縁日にあたる毎月28日に月例護摩祈祷会を行っていて、誰でも自由に参加出来るとわかり、イソイソと伺って参りました。
護摩祈祷の前に
護摩祈祷会に参加するため、不動堂 明王院を訪ねた所、横にある駐輪場への道沿いの入り口から待合い室のようなところに通されました。
その部屋には霊石不動尊護摩木が大量に積まれていて、願い事を書くように促されます。この霊石不動尊護摩木は一体五百円でした。また、縁結びの護摩木は一体800円。『家内安全』『心願成就』『無病息災』などの願いを書きその下に自分の氏名と性別、年齢を書くのは、他の護摩木の扱いと一緒です。この日の参加者は10人未満。不動堂 明王院の護摩祈祷会では家族の分を書く人も多く、和気あいあいとしたムードの中、護摩木に願いを書きます。そして時間になると、お堂に案内してもらえます。
不動堂 明王院の護摩焚きはココで行われます。↓
不動堂 明王院の護摩祈祷会は、道路から見える護摩祈祷会なのです。
ところで、護摩ってご存知ですか?
護摩壇に火を点じ、火中に供物を投じ、ついで護摩木を投じて祈願する外護摩と、自分自身を壇にみたて、仏の智慧の火で自分の心の中にある煩悩や業にをつけ焼き払う内護摩とがある。
出典:wikipedia-護摩-護摩の種類
よくお寺のお守りやお線香・ロウソクと共に、護摩木が置かれているのを見かけます。寺院でそこに置かれている護摩木に願いを書いても、護摩木が焚き上げられる所を見られることはあまりないのですが、護摩法要や護摩祈祷会と呼ばれるものに参加するとその場で焚き上げてもらえます。
大きな寺院で遠巻きに見る護摩祈祷ではなく、内陣と呼んでいい程の距離で護摩焚きを見られるチャンスは、なかなかありません。
不動堂 明王院 護摩祈祷会の様子
不動堂 明王院の護摩祈祷会で行われるのは、護摩段に火を焚いて行う方法。wikipediaの内容と照らし合わせると、外護摩になります。
若めの御住職がよく響く低い声でお経や真言を唱えながら、護摩杓を使い、護摩皿から香油などを火に焼べて行きます。途中、護摩木に書いた願いや名前などを読み上げながら行われるその所作は、非常に美しいものです。
参加者の方の中には真言を一緒に唱える方や熱心に手を合わせる方もいらっしゃいました。
また、開けられたお堂を覗く人、手を合わせる人など、道を歩く人も立ち止まる人が多く見受けられました。
護摩祈祷会が終わると、また最初の待合い室に戻り、お茶とお菓子を頂きながら、法話を伺いました。この時の法話の内容は、涅槃図でした。一方的にお話を聞く法話ではなく、質問をしたり雑談が混じったりと御住職さんとの距離も近い中で和やかな時間を過ごし、解散となりました。
※お堂の上に掲げられた絵馬。牛若丸?
不動堂 明王院の御本尊
実は不動堂 明王院の御本尊は拝見することが出来ません。
当堂の本尊である弘法大師の一刀三礼と伝える霊石不動明王は現在も井底に封じられたままにあるため、御前立として不動尊立像を安置してこれを拝することになっております。世俗に高野山波切不動尊と、成田不動尊と並んで、空海作の三体不動尊と称されるものです。
出典:西山浄土宗 不動堂 明王院公式サイト-明王院のいわれ
不動堂 明王院の御本尊は、この地で霊石を見つけた弘法大師様が一刀三礼で彫ったと言われる霊石不動明王です。一刀三礼とは、一彫りするごとに三回礼拝するという、気が遠くなるような彫り進め方です。
お堂の中には、御前立の不動尊立像と、その両横に弘法大師像と役行者像が祀られていました。
※お堂の上に掲げられた絵馬。
不動堂 明王院の御朱印
帰り際、御朱印を頂いた時に「ふどん堂」と書かれたのを見て、
「ここはふどんどうとお読みするのですか?」
とお伺いをした所、
「ここは平安時代の古地図にもふどん堂と書かれているんですよ。ふどうどうではなくふどんどうと発音する辺りが、ちょっと京都らしいですよね」
とおっしゃっていました。
確かに、そちらの方が京都らしい、と私も納得でした。
御朱印を頂戴している時、近所の専門学校生の団体(と思われる若い人達)が通ったと思うのですが『あ、今日開いてる!!』と言っていた、開門日が不定期な不動堂 明王院。
弘法大師、霊石不動明王、役行者となんとも宝物が詰まったようなスポットでした。
不動堂 明王院の公式サイトは↓ こちらで次回月例護摩祈祷会の日時を確認出来ます。
斜め前にオシャレなカフェが出来ていたり、レンタルサイクルのお店が近くにあったりA●Aホテルがあったりと、観光客の人も多く通る通りにある不動堂 明王院。
次回お伺いした時には、この「まぼろしの屯所に」について伺ってみたいと思います。新選組好きな方も、是非!
同じく弘法大師空海が一刀三礼で彫ったと云われる薬師如来像を祀っているのは、新京極通の西光寺。
鞍馬寺の僧正ヶ谷不動堂には、最澄が一刀三礼を尽くして刻んだ不動明王様が祀られています。
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