・遠くからしか見えない、屋根の上の神猿・魔去る(まさる)。
・東福寺駅から徒歩3分の立地。
瀧尾神社 概要
名称 | 瀧尾神社 (たきおじんじゃ) |
創建 | 不詳 |
主祭神 | 大己貴命、弁財天、毘沙門天の三柱 | ||
境内社/摂社・末社 | 金刀比羅宮 瀧尾天満宮 大丸繁栄稲荷 愛宕神社 妙見宮 門出社 朝日社 天満宮 三嶋神社 | ||
主なご利益 | 仕事運向上 子授けと安産 | ||
所在地 | 京都市東山区本町11丁目718 | ||
最寄りの公共交通機関 | JR奈良線 / 京阪電鉄 東福寺駅 徒歩3分 |
瀧尾神社 乗り継ぎの際に足を伸ばしたい神社
JR/京阪 東福寺駅の改札を出た所を通っている本町通を北に(ここでは駅前を走る本町通が北向き一方通行なので、車が走って行く方向に)向かって歩きます。多くの観光客が東福寺駅から東福寺や泉涌寺方面に向かう中、反対側に向かうことになります。
2〜3分程歩くと見えてくるのが、瀧尾神社です。
鳥居の中にピンクの建物(2019年3月、外壁の塗り直しによりベージュっぽい色に変わっていました。)が建っていたり車が止まっていたりと、色々詰まった境内にちょっと驚くかもしれませんが、瀧尾神社はパッと見以上に見どころのある神社です。
本町通り沿いから見た、瀧尾神社。重厚な拝殿と社殿は見られますが、まだまだここでは瀧尾神社のすごさはわかりません。
本町通沿いの入り口にある金属製のこま札と社殿横の木製のこま札。両方とも京都市により設置されたものですが、書かれている内容が違います。読み比べて見てください。
瀧尾神社 社殿
瀧尾神社の社殿は上御霊神社や下御霊神社などと同じ神社建築の形式です。本殿の前に幣殿、拝殿、東西廊が並んでいるため、拝所からお詣りする形になります。中を覗くと、階段で、猿が対になって御幣を持っています。
ここに祀られているのは、大己貴命、弁財天、毘沙門天の三神です。
秋の神幸祭の宵宮にお邪魔した時、普段は閉められている扉が開けられていました。この丸に大の文字、ちゃんと理由があります。
瀧尾神社は、社殿をぐるりと一周見て廻れるようになっています。その装飾は、柱の足元にまで及びます。
干支や鳳凰、獅子など、細部にまで施された彫刻や、貴船神社奥院旧殿を移築したと言われる本殿を瑞垣の合間から覗いて見てください。干支を探しながら一周してみると、幣殿、拝殿、東西廊に囲まれた本殿が、意外とシンプルなのがよくわかります。
社殿の上には、伏見人形で作られたと思われる猿が、金網に入れられています。この猿の所以はよくわかりません。京都御所にも金網に囲われた猿「神猿・魔去る」として鬼門を守るために祀られていますが、同じ様な感じでしょうか?
瀧尾神社 社殿左奥の境内社
瀧尾神社の境内社は本殿社殿の横に、金刀比羅宮、瀧尾天満宮、大丸繁栄稲荷、愛宕神社、妙見宮と並んでいます。妙見様とはお寺の方がお会いしている感じがするのですが、瀧尾神社でもお会いすることができました…と思っていたら、こちらは妙見宮と名はついているものの、祀られているのは天御中主大神様。何とも不思議な感じです。反対側には門出社・朝日社・天満宮の三社も。この三社と妙見宮はは後述する三嶋神社の元末社でしょう。
この中の境内社の真ん中の大丸繁盛稲荷、大丸の創始者が瀧尾神社に毎朝毎夕欠かさず参拝し、成功を納めたことで勧請したと言われています。宵宮祭で矛が立てられていた台の足元の丸に大の文字は、大丸繁盛稲荷か大丸の創始者に所以するものかと思われます。
その証拠に瀧尾神社内の至る所にお祭りの時の写真の丸に大の文字のような大丸の文字が有り、絵馬社には大丸の書かれた絵馬が3枚奉納されています。当時の大丸がどれほど繁盛していたか?ということが想像出来る絵馬となっています。
瀧尾神社 一番の見所の拝殿
瀧尾神社の拝殿の屋根は、平成29年8月には修復工事中でしたが、9月には綺麗な屋根になっていました。今回の修復工事で、赤の丸で囲った部分(懸魚(けぎょ))の彫刻が付きました。
この拝殿、パッと見た時には普通の桧皮葺きの屋根ですが、天井に全長8mもの長さの龍がいます。この龍、かつては夜中に水を飲みに動き出す、と近隣住民に恐れられ、金網が掛けられていたという逸話を持つ龍です。
私が初めて瀧尾神社を参拝した平成28(2016)年の2月、実は拝殿の龍の首が外されていました。御朱印と由緒書きを頂きながら社務所でお話を聞いた所、
とのお話でした。
その後、平成28(2016)年3月上旬に龍の首が戻りましたが、修復した場所はまだ木の色が新しい状態が維持されています(平成29(2017)年10月現在)。そのうち風雨で修復箇所の色も馴染むことでしょう。
以前は拝殿に上がることが出来ましたが、平成29年10月には上がる為の案内書きはなく、上り口も閉められた状態でした。どうやら今後は昇殿できない可能性が高いようです。
三嶋神社 祈願所
本殿横、境内社前に三嶋神社の祈願所があります。本宮は京都市東山区東大路通東入上馬町3丁目、三嶋神社の御祭神は、大山祗大神、天津日高彦火瓊々杵尊、木之花咲耶姫命の三神です。この三嶋神社の絵馬と御朱印は、瀧尾神社で拝受することが出来ます。子授けと安産の神様であるということで、祈願所の隣には陰陽の石が祀られていて、男石と女石になっています。
瀧尾神社 御朱印
瀧尾神社の社務所で頂ける御朱印は2種類です。瀧尾神社のものと三嶋神社のもの。御朱印を頂くと、由緒・創建縁記が頂けます。
2022年のお正月、氏子さんらしき方が社務所にいらした時に書いていただいた御朱印。久々にいただいたところ、「京」「東山」の文字が追記されていました。
社務所では龍が描かれた御朱印帳や仕事運向上のお守りなども扱っています。社務所は閉まっていることもあるので、ご注意を。とある手相占い芸人さんが仕事運向上のパワスポとして紹介したこともある、瀧尾神社。仕事運の御守を頂いたことがありました。仕事運は勿論ですが、各種御守が用意されています。
ちなみに、瀧尾神社の手水舎は、彫刻に彩られた手水舎の中にオートセンサーという、なかなかナイスな組み合わせ。2019年3月末には修復工事が行われていました。
そういえば、瀧尾神社に桜ってあったっけ…?と思い伺った、2019年3月31日。まだまだ若いながらも社殿の前で咲き始めた桜を見つけました。何十年か後、この桜を見上げる日が来ることでしょう。
2021年8月23日 再訪…?
戒光寺さんへ向かう途中、通りかかった瀧尾神社。緊急事態宣言中だった為に通り過ぎる予定でしたが、いつもと違う様子に立ち寄ることに…。
近づくと東西廊が取り払われ本殿が高く持ち上げられていました(多分)。どうやら修復工事のようです。本殿の修復のみならず、周囲を囲う東西廊までという大掛かりな工事。2023年春ごろまでかかるようで、しばらく拝殿の龍には会えないようです。少し寂しいですが、これでまた瀧尾神社が綺麗になるのならば致しかたないですね。
工事に伴い、神様は拝殿へ。ということで、今回は拝殿の龍を眺めるのはお預け…。お詣りをし、秋の再訪をお願いしてまいりました。
こういう技術があるのか…素晴らしいなぁ…と思って見ていたのですが、唐破風の上に猿以外の何かが…見えたのですが、それが何かはわからず。また改めて出直しです。
実は瀧尾神社では占い鑑定を受けることが出来ます。関西No.1に輝いたこともあるという占いを体験したい方は、要予約です。
【現地へ行かれる方は拝殿の龍への参拝は不可である可能性も考慮の上、気をつけてご参拝ください。】
東福寺駅という名の通り、東福寺の最寄駅でもあります。
夕方や休日には境内で子ども達が遊び、宵宮祭では近隣住民がお店を出す、地元に愛されている瀧尾神社。出会ってからずっと感動が変わらない、大好きな神社です。
大好き!! pic.twitter.com/HIWpANcugV
— 寺女【京都(Kyoto)】 (@Love_kyoto_life) 2019年3月31日
周辺道路は道が狭いので、電車での参拝がオススメです。
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