・主祭神はあの豊臣秀吉公。
・豪華な唐門は伏見城の遺構。
豊国神社 概要
名称 | 豊国神社 (とよくにじんじゃ) |
創建 | 1599(慶長4)年 |
主祭神 | 豊国大明神(豊臣秀吉) | ||
境内社/摂社・末社 | 貞照神社 槇本稲荷神社 境外:豊国廟 |
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宝物館拝観料 | 大人 300円 高校・大学生 200円 小・中学生 100円 | ||
主なご利益 | 出世開運・厄除招福・良縁成就・商売繁昌など | ||
所在地 | 京都府京都市東山区大和大路正面茶屋町530 | ||
最寄りの公共交通機関 | 京阪電気鉄道 京阪本線 七条駅 → 徒歩約10分 京都市営バス 東山七条 → 徒歩約3〜5分 |
豊国神社 秀吉公を祀る神社へ。
京都市東山区にある、豊国神社(とよくにじんじゃ)。この辺りは豊臣秀吉公が建てた「京の大仏」の跡地で秀吉公縁の地ですが、この豊国神社は秀吉公が「豊国大明神」として祀られている神社です。社名の入った石柱の大きさや鳥居の立派さ、前の道の広さに驚きますが、境内は意外とシンプルです。
この広場から西に続く道は正面通と言い、かつて京都にあった大仏の正面へと繋がる道だったそう。その証拠に豊国神社の裏には「大仏殿跡緑地公園」という、大仏殿の基壇が見つかった公園が整備されています。鳥居から真っ直ぐ続く正面通沿いには耳塚という文禄・慶長の役の際に戦利品として持ち帰ったと言われる耳や鼻を供養したという塚と公園があります。その耳塚もとても大きいのですが、毎回写真を撮る気にならず。
話が脱線しましたが、秀吉公に纏わるもの(場所)は、とにかくでかいものが多い、という印象があります。
今回改めて伺ったのは、2021年の3月3日と3月17日。3月17日には鳥居の前の桜がチラホラ咲き始めていました。
豊国神社 境内の様子。
鳥居を潜ってすぐの景色。正面に待ち構えているのは、国宝に指定されている唐門。遠くから見ても既に濃厚な雰囲気が漂います。
お詣りに伺う前に、手水舎。コロナ禍の中どうだろう…?と思っていましたが、少しだけ水が流れていました。
以前は柄杓じゃなかったっけ…?と思いながら、瓢箪から出る水で手だけ清めさせていただきました。瓢箪を使われている辺りに豊国神社さんのこだわりを感じます。手水鉢には五七の桐。手水鉢もそうですが、瓦などあちこちで豊臣家の家紋の五七の桐を目にしました。
奥に見えているのは、こちらも豊臣秀吉縁のお寺の方広寺の鐘楼。この鐘楼には大坂の陣の始まりのキッカケを作ったと言われる梵鐘が吊られています。豊国神社と方広寺は隣接している上に行き来ができるので移動しやすいのですが、駐車場は別のようなのでお車で出向かれる際はご注意ください。
そして出迎えてくださった、秀吉公。「あれ…前に来た時(2016年でした)、こんな所にいはったっけ…?」と思っていたのですが、豊国神社の公式ツイッターで報告されていました(忘れていました)。
【太閤秀吉公像復活】新しい御代の奉祝記念として、阪神大震災にて損傷し長く御蔵に収蔵しておりました「豊臣秀吉公之像」を修復し国宝唐門前に安置致しました。明日5/1に奉告祭並びに清祓式を修し公開致します。皆様のご参拝をお待ちしております。 pic.twitter.com/ak2NtiNkwk
— 豊国神社 (@toyokunishrine) April 30, 2019
とりあえず金とも黄色とも黄土色とも言える秀吉公に初めましてのご挨拶をし、唐門へ。
唐門手前にいつもの駒札。神様になっても大変だね」と思わずに居られない内容です。
ということで、唐門(国宝)。伏見城の遺構ということで「豪華」の一言です。実は2016年に伺った際には唐門の奥で結婚式が行われていたために遠目からの撮影で終了したのですが、今回はもうちょっと近づいて撮影。
両横に垂れ下がっているのは、豊国神社の絵馬。瓢箪型の絵馬がぶら下げられているのですが、拝所を兼ねた唐門という場所柄もあり、いつ伺っても誰かが眺めている印象があります。唐門からは中の拝殿と本殿を見ることができます。
唐門の下まで行きお詣りをしたら、是非上を見上げてください。防鳥ネットがあるのでクッキリと見ることはできませんが、見事な彫刻が施されており、私史上ベスト3に入る豪華さ。奥に見える二羽の鶴は左甚五郎作で「飛んでいかないように目を入れていない」とのこと。実際に目が入っていないかどうかはご自身でご確認ください。
この唐門、三が日は潜ることができるそう。唐門の扉には鯉が彫られ、鯉が滝を登り龍になる、という所からこの門を潜った人は出世すると聞いたことがあります。
豊国神社 境内の様子。
豊国神社の境内。本殿の横に槇本稲荷神社があります。秀吉公とお稲荷様、満足稲荷神社などからも繋がりが深そうな印象がありますが、こちらは雰囲気的に少し厳しそうなお稲荷様。貞照神社は本殿横にあるために三が日しか直接お詣りできないのですが、裏にある大仏殿緑地跡からなんとなくこれかな?という建物は見ることができます。
駒札にも書かれていますが、豊臣家の滅亡から明治までの間廟社は廃祀されていた、という豊国神社。 数奇な運命は神になって尚続いた、ということでしょうか?今は落ち着いた雰囲気の中で祀られているので一安心、という感じですね。
境内の隅からパノラマ撮影してみました。手水舎の向こうに小さく映るのが授与所。そんなに小さな建物ではないので、すぐにわかると思います。宝物館の受付や授与品、御朱印はそちらの授与所でいただくことができます。
豊国神社には「夢むすび 御守」という皮を使ったブレスレット型のお守りがあるのですが、とても可愛らしいお守りです。色のバリエーションがあるのですが、色に意味があるのかしら…?と御朱印をいただく間ずっと睨めっこしていました。
【豊国さんのおもしろ市】
しばらく休止しておりました「おもしろ市」先月28日より再開致しました。
「おもしろ市」は毎月8,18,28日に開催してます。(雨天中止) pic.twitter.com/K94Z6xpLDL— 豊国神社 (@toyokunishrine) June 8, 2020
豊国神社 御朱印
豊国神社でいただいた御朱印。2021年3月現在、3種類の御朱印をいただいています。最初のものは2016(平成28)年にいただいた、当時から多くの御朱印を用意されていた豊国神社さんの基本の形の直書き。現在領布されているものとは異なります。
現在の領布とは違うことは、2019年の新年に豊国神社の公式ツイッターで説明されています。
御朱印を受け付けた時にいる者が書いており、書き手の指定は今も昔も致しておりません。
数年前までは御朱印を求める方が今程多くなかったので、書き手それぞれ個性を出しておりました。ですが、最近ではそれによってのトラブルも少なくない為、墨書き文字を統一する事に致しました。— 豊国神社 (@toyokunishrine) January 8, 2019
よって、書き手全員「寿比南山 福如東海」に加え関白と書かせて頂きます。以前書いておりました「豊国大明神」の入った墨書きは今後一切致しませんので御了承願います。
— 豊国神社 (@toyokunishrine) January 8, 2019
2021年3月に伺った際にいただいた御朱印。刀剣関係を含め5種類くらい用意されていたように記憶しています。直書きしていただけるのは1種類でした。
そういえば、アマビエの御朱印っていただいていないな…と思っていただいた、書置の御朱印。紫色が落ち着いた雰囲気の、疫病退散御朱印です。
※御朱印は変更となる可能性があります。
豊国神社、地域によって読み方が違ったり、境外にある豊臣秀吉公が眠る豊国廟(ほうこくびょう)と混同したりと「ほうこくじんじゃ」と呼ばれる方に何人かお会いしたことがあるのですが、京都の豊国神社は「とよくにじんじゃ」と読むのが正解です。
七条通りから緩やかな坂を登っていくと、その先には秀吉公を祀って居た新日吉神宮。
更にその先には秀吉公のお墓の豊国廟があります。豊国廟は桜、紅葉の名所。秀吉公が眠っているのは急な階段の先にあるので、スニーカーでの参拝が安全です。
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