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六波羅蜜寺 概要
名称 | 六波羅蜜寺 (ろくはらみつじ) |
山号 | 補陀洛山 |
御本尊 | 十一面観世音菩薩 | 院号 | 普門院 |
開基 | 空也上人 | 宗派 | 真言宗智山派 |
札所 | 西国三十三所 第17番 洛陽三十三所観音霊場 第15番 神仏霊場巡拝の道 第118番(京都 第38番) 都七福神-弁財天 |
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所在地 | 京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町81-1 | ||
最寄りの公共交通機関 | 京都市営バス 清水道 徒歩 → 約10分 | ||
拝観時間等 | 8:00~17:00 (宝物館受付終了16:30) |
拝観料(宝物館) | 大人:600円 大/高/中学生:500円 小学生:400円 |
六波羅蜜寺 空也上人像を見に行って来ました。
京都市東山区にある、六波羅蜜寺。神社やお寺に興味がなくても、六波羅蜜寺というその名前は見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか? 六波羅蜜寺は口から6体の小さな阿弥陀像が飛び出ている空也上人像や巻物を読む平清盛公と伝わる木造僧形坐像を宝物館に安置しているお寺。両方もしくはどちらかは教科書で見ていて、記憶のどこかに残っていることも多いかと思われます。かくいう私もそんな一人。
ということで訪れた六波羅蜜寺。境内に入る前に、本堂を東側の道沿いから。
門の石柱も石柱に掘られた文字も石柱の上の塔も、あまり見かけない形でとても印象的です。場所的に山門ではなく勅使門とかそういう扱いかしら…?とは思うものの、詳細はわかりませんでした。京都のお寺にありがちな土塀や筋塀ではなく、鉄柵。戸にあたる部分の真ん中には金の菊の御紋。中の重厚な本堂と石柱や鉄柵という新しい物とのバランスもミスマッチに感じない辺りも新しい発見です。
六波羅蜜寺の境内への入り口及び宝物館拝観チケット購入は、この門沿い、向かって左側。入口横にはいつもの駒札。ざっくり読めばポイントを抑えられるこの駒札はどこでも大活躍、一読してみてください。
入口にある受付で宝物館への入館料を支払い、チケットとリーフレットを頂きました。こちらは授与所になっており、お守りや御朱印帳などが販売されていました。
拝観入口には受付があり、そこで宝物館拝観料を支払いました。その時いただいた宝物館の入場チケットとA4サイズのリーフレット。
宝物館を拝観しない場合、このリーフレットだけいただけるかどうかは不明です。
この入口の受付ではお守りやご朱印帳が販売されているので、拝観予定がない方や通りすがりでも購入しやすくなっています。ただ、御朱印がいただけるのは本堂の中と地蔵堂なので、ご注意を。
チケットには六波羅蜜の解説が書かれています。購入後、宝物館の入口でチケットを提示する必要がありますのでご注意を。
六波羅蜜寺 境内の様子
今回伺ったのは2021年7月4日。残念ながら入口からすぐの弁天堂は防塵シートで覆われて工事中。その防塵シートギリギリのところに一願石と書かれた摩尼車と手指消毒用スプレーと十一面観音立像(多分)。現地では摩尼車の金文字に気を取られ帰宅後に気が付いたのですが、十一面観音立像だとしたら、暴悪大笑面があるはずです。
【追記】弁天堂へのお詣りが再開されました。
弁天堂がお参りいただけるようになりました。
皆様の御来山を心よりお待ちしています☺️ pic.twitter.com/QFk7CDHmxu— 六波羅蜜寺_公式アカウント (@ku_yanotera) November 6, 2021
さて、現地で摩尼車の金文字の何に気を取られていたかというと、「金文字から…」と書かれていたため金文字が正面に来たところで終わりたかったのですが、バランスの関係なのかどう頑張っても金文字が後ろに回って行ってしまい、手を放すタイミングがわからず、手を放しては後ろへ回ろうとする摩尼車を抑えてまたそっと放して…を繰り返していたのです。そして、暴悪大笑面の確認を忘れる、という始末。
観音立像と一願石に気を取られてしまいますが、拝観入口すぐの所にはちゃんと手水場があります。今回は使用出来ませんでしたが、控えめながら龍の水口。
手水場の横に、カエルが乗ったかのような石。なかなかリアルです。
一願石の斜め後ろ、本来であれば弁天堂と本堂の間には、阿古屋塚と平清盛供養塔。入口側の大きな方が阿古屋塚です。2011年に五代目 坂東玉三郎さんにより屋根が奉納され整備されています。新しいだけあり、非常に綺麗な朱色。この阿古屋塚、とても古い物が組み合わされて作られています。是非現地の石板に書かれた説明を読んでみてください。
そして、平清盛公の供養塔。阿古屋塚に比べ小さく説明もないのですが、六波羅蜜寺と平家は深い繋がりがあります。
平安時代末期には平正盛が付近に阿弥陀堂(現、常光院)を建立して以来平家との繋がりができ、平忠盛が当寺の塔頭に軍勢を駐屯させ、やがて境内の隣に六波羅殿と呼ばれる館が建築され、平清盛によって当寺は平家の屋敷群に取り込まれてしまい、当寺の内外一帯に平家一門の屋敷が5,200棟余りも営まれた。しかし、寿永2年(1183年)に平家が都落ちした際に炎上し、当寺の諸堂も類焼してしまい独り本堂のみ焼失を免れた。この後、当地には鎌倉幕府によって六波羅探題が置かれた。
出典:wikipedia-六波羅蜜寺–
塚の写真や供養塔を正面から撮影する勇気がなかったので、斜めからそっと写真を撮らせてもらいました。
平清盛公の屋敷跡は下京区にあり、今はその場所に若一神社という神社があります。
六波羅蜜寺 本堂参拝。
現在の六波羅蜜寺、明治時代の廃仏毀釈の影響で有名な割にはこじんまりしています。その上現在は弁天堂の工事中。ということで、ブラブラすることもなく本堂へ。
1969年(昭和44年)に本堂が解体修理されたが、その際に基壇から「今昔物語集」や「山槐記」などに記載されている泥塔が約8,000基出土している。
出典:wikipedia-六波羅蜜寺–
綺麗な朱色の理由は昭和の解体工事のおかげ、建築当初の色が残っている訳ではありません。
ですが、極彩色であったであろう向拝柱は若干色褪せ始めています。まだ色を保っているので、本堂に入る前に是非上を見上げてみてください。
御本尊は辰年にだけ公開される十一面観音立像。残念ながら本堂内は薄暗い上に離れたところからのお詣りとなるので、厨子さえよくわかりません。
木造十一面観音立像
平安時代。10世紀頃の作風を示し、伝承のとおり、951年に空也が創建した西光寺の本尊像であると思われる。本堂中央の厨子に安置され、12年に一度辰年にのみ開帳される秘仏である。像高258cmの巨像でありながら、頭・体の根幹部を一材から彫り出す一木造とする。表情は温和であり、平安前期彫刻から平安後期の和様彫刻に至る過渡期を代表する作例である。歴史的にも重要な作例として1999年、国宝に指定された。出典:wikipedia-六波羅蜜寺–
そんな本堂で年末に行われるのが、かくれ念仏とも呼ばれる空也踊躍念仏(くうやゆうやくねんぶつ)。病魔退散を願って始めたと言われる空也踊躍念仏、重要無形民俗文化財に指定されています。
病魔退散を願って始めたという話より、祇園商店街振興組合のサイトの話が好きです。
六波羅蜜寺の本堂でいただける 開運推命おみくじ
本堂の左手におみくじと御朱印をいただける受付があります。六波羅蜜寺には数種類の御朱印があるようですが、都七福神の一つの弁財天の御朱印以外は本堂でいただくことが出来ます。
そして、開運推命おみくじ 400円。分厚いファイルが置かれているので生年月日から番号を探し、その番号を伝えることでいただける手書き風のおみくじです。おみくじというより、一年の心構えを占う占いという印象。複数人分をいただく際は用意されているメモ紙に記入して受付でいただきます。私も残り半年近いなぁと思いつつ今年分をいただきましたが、結構厳しめな内容、気持ちが引き締まる内容、一年の指標として年始(節分)にもらうのがベストなことに納得です。
この開運推命おみくじは郵送で発送していただくことが出来ます。郵送での授与方法は公式サイトに書かれていますので、気になる方は是非。
本堂から宝物館へ向かう為に案内に沿って外縁を歩くと、阿古屋塚と平清盛公の供養塔を斜め後ろから見下ろす形になります。
そのまま本堂裏辺りにある宝物館へ。宝物館の入口で、最初に購入した黄色いチケットを提出する必要があります。
宝物館は広い訳ではありませんが、ほとんどが平安〜鎌倉時代の仏像。有名な口から仏像が飛び出た形の空也上人立像や座って巻物を読んでいる平清盛公の像が公開されており、ガラス越しではあるもの間近で見ることが出来ます。
そして並んで座る運慶と湛慶。この像が実際の運慶と湛慶にそっくりだったとしたら、この親子はあまり似ていないな…と思えるほどの距離で見ることが出来ました。鎌倉時代の閻魔像は今までお会いした閻魔像の中では若干ずんぐりした印象の閻魔様。六波羅蜜寺に閻魔像がいらっしゃるのは、やはりここが六堂の辻辺りだからなのでしょうか?その他にも定朝作で髪の毛を持った鬘掛地蔵など、本当にどれを見ても驚くばかりの宝物館。思わずため息が出る空間でした。
六波羅蜜寺 境内の様子
宝物館から本堂へと戻り靴を履き、境内の御堂へ。
近くから建物を撮りたかったのですが、地蔵尊か弁財天か…どちらかが写り込みそうな気がして今回は撮影せずです。御堂で弁財天様の御朱印を頂戴し、そのままお詣り。この御堂は水に関わる方々が集まっていました。まずは金運の銭洗い弁財天様。「洗った小銭は使わずに保管を」と。どう頑張っても使いそうな小銭しか持っていなかったので、今回は金運のご利益は諦めました。コロナ禍ではありますが、小銭を洗う為のザルや柄杓は使わせていただける状態でしたので、金運のご利益をいただきたい方は是非使う予定のない小銭のご用意を。そして弁財天様の横には水掛不動尊様。私たちに代わり水垢離をしてくださるありがたいお不動さんは昌運のご利益があるそう。この日は夏の暑い日だったので、遠慮なく水を掛けさせていただきました。そして一番東側に水子地蔵尊様がいらっしゃいました。
御堂でのお詣りを済ませたら、今回のお詣りは終了です。入口へ向かう途中、なぜかなで牛さん。なで牛のイメージは天神さんか牛頭天王ですが、両方とも神社のはすだよな…と謎のままです。お腹に彫られた紋も不明ですが、痛いところや辛いところを撫でると良いそう。比較的新しそうななで牛さんはコロナ対策も万全です。
あとはのんびり。道元禅師御説法之御遺蹟を見たり
六波羅探題跡地の石碑。六波羅探題なんて目にするの、高校生以来じゃないかしら?などと思いながらこの日の参拝は終了です。
駐輪場にあった看板。源平両氏の中心史跡と書かれていますが、源氏についてもう一つピンと来なかったのは、私の勉強不足なのでしょう。工事中だったことまで含め、改めて出直したいと思います。
六波羅蜜寺 御朱印
今回六波羅蜜寺でいただいて来た御朱印は3種類。六波羅蜜寺では、京都七福神(弁財天)の御朱印以外は本堂の中で頂きました。どれを書きましょうか?と言われたものの、見本を見落としていたのか、何があるのかわからず…とりあえずいつもの様に「基本のものをお願いします」といただいたのが下の右側。西国三十三所のものと同じかと思われます。
そして、洛陽三十三所観音巡礼の御朱印もいただいてまいりました。書き手さんが違われたので字体が違いますが、西国三十三所と印が違うだけのようです。
※御朱印は変更される可能性があります。
さて。この辺り一帯は六堂の辻と言われ平安の頃まで遡ると鳥辺野へ続く道があった辺りですが、今は観光地として人気のある場所。徒歩10分圏内でも御朱印をいただける神社仏閣がいっぱいあります。
建仁寺へもすぐ。禅居庵は常時公開されていますが、他の建仁寺塔頭寺院に伺う場合はそれぞれ公開時期を確認してから出向いてください。
六波羅蜜寺 2023年7月再訪
空也上人像が東京出張を終えて帰京し、少し経った2023年7月。久々に六波羅蜜寺へ参拝してまいりました。前回は修復中だった弁天堂も参拝出来るようになってしばらく経っているため、ピカピカということもなく馴染んだ印象です。
今回訪れたのは、本堂の空也上人像のレプリカの写真撮影可というツイートを見かけたからなのですが、実際本堂には多くの人が居たのにも関わらず、誰もカメラを向ける人がおらず…私も遠慮してしまいました。
六波羅蜜寺 新しい御朱印と7日限定の御朱印
空也上人像の東京出張の際に東京で追加された御朱印「空也」。東京から始まった空也の御朱印も空也上人の帰京と共に京都でもいただけるようになりました。また、令和5年から始まった、毎月5日の金印。この金印が入るのは都七福神の御朱印「弁財天」のみです。この弁財天の御朱印がいただけるのは、入口から北に向かったところにある銭洗い弁財天様や水掛け不動様が祀られている所です。空也の御朱印は霊場の御朱印に対応されている本堂内の授与所でもどちらでも拝受できるようです。
今回7日で金印が追加された弁財天の御朱印。巳の日はまた別の金印が追加されるようなので、7日と巳の日が重なったタイミングで伺えれば、最強かもしれません。
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