今年の目玉はライトアップ限定御朱印帳+御朱印2種!
2017年も東寺さんの紅葉ライトアップと金堂・講堂夜間特別拝観に、いそいそと出向いてまいりました。
2016年の秋季特別拝観の様子はこちら↓
東寺は京都駅から近いということ、国道1号線に隣接していること、境内の一部が駐車場(有料)となっていることなどの立地条件に恵まれた、観光客が多く集まる世界遺産です。
東寺紅葉ライトアップと金堂・講堂夜間特別拝観
2017年11月21日 夜間特別拝観
一回目の東寺紅葉ライトアップと金堂・講堂夜間特別拝観は、週の半ば20時過ぎからの拝観ということもあり、とても人が少なく、ゆっくり見て回れました。
まずは夜間公開恒例、拝観受付になっている東門から入場して、境内に作られたルートを歩きます。入ってすぐ、宝蔵を水が囲む場所。広い境内ですが駐車場も兼ねているため、石畳の上が歩行者用のルートとされていて、低い位置にロープが貼られています。
夜は水面が鏡面の役割を果たし、非常に綺麗です。
そして、いつも有料区域になっている場所へ。不二桜と五重塔。
東大門。不開門(あかずのもん)とも呼ばれます。この門には足利尊氏が東寺に陣を構えた時、矢が刺さった跡が残っていると言われています。大宮通り沿いに建つこの門。2017年現在は修復のために周辺が覆われていて、大宮通りから見ることは出来ません。
五重塔の周りを一周し、金堂と講堂へ。講堂の屋根の下には、鳩が。この日は人が少なく、さらになぜか金堂と講堂を素通りしていく人が多く、金堂・講堂ともにお堂の中には10数人しか人がいませんでした。
東寺の薬師如来さま重要文化財で、薬壺を持っていません。古い年代の薬師如来さまは薬壺を持っていないことが多いそうです。薬師如来さまにお詣りをし、日光菩薩(にっこうぼさつ)さま・月光菩薩(がっこうぼさつ)さまの足元の餓鬼(がき)を眺めながら丸くなっているだろうその姿勢を考えたり、十二神将を数えたり。
※○で囲ったところが、鳩。毎晩いました。
そして、講堂。東寺の中心にあるこの建物の中には、仏像しかありません。この講堂の中で、弘法大師 空海が表した、曼荼羅の世界。秋季特別拝観の一番の目玉である(と私が思っている)、「曼荼羅世界に入る」では、普段正面と横からしか見ることが出来ない立体曼荼羅の後ろを歩くことができます。
東寺の立体曼荼羅の、光背が映し出す影の中を歩いたり、光背の裏の彫りものを見られたり、背面まで顔があるような多面 多臂の仏像を360度見られるのは、この秋季特別拝観だけです。
この東寺の立体曼荼羅の中のお不動さま、横を睨んでいます。今までなにも疑問に思いませんでしたが、「なんで横を向いてはるん?」という娘の言葉から、「そういえば他のお不動さんは横向いてはったっけ?」と…。
この謎はまだ解けていませんが、いつの日かわかったら、こちらに追記したいと思います。
さて。今回、金堂・講堂ともに、お賽銭を入れる人の少なさにびっくりしました。東寺の金堂・講堂のお賽銭箱は真ん中のご本尊の薬師如来さまや大日如来さまの真ん前ではなく、少し入り口(東)側にずれたところにあります。正面には供物台がありますので、ご注意を。私がお賽銭を入れた音で「あぁ、こんなところにあったの!」と入れられた方がいらしゃったほど、わかりにくい場所です。
また、手を合わせて拝む人も少ないのが非常に印象的でした。お寺とはそもそも宗教施設ですので、美術館や博物館感覚で見るよりは、一礼し手を合わせるくらいはしておいた方がいいのでは?と思います。
そして2017年ごろから、紅葉した枝を折って持ち帰ったり、立ち入り禁止のところに入り苔を踏み痛めてしまったりという問題行動をとる人が増え、ニュースにもなってしまいました。
国によってマナーが異なったり日本語表記と英語表記しかないことも多々あるため、異国の方が知らずにマナー違反を犯すことは多々あっても、国内の人には最低限のマナーは守って頂きたいと思います。
2017年11月26日
昼間、東寺の近くを通ることがあったので、フラッと無料で拝観できる場所だけお詣りしてきました。
京都市内のあちこちが紅葉の盛り〜盛りすぎとなり、今年一番の紅葉の見頃だったこの日。昼間、14時過ぎの東寺はこんな感じでした。宝蔵近くから、五重塔を。やっぱり夜ほど綺麗に鏡面にはなってくれません。
御朱印がいただける食堂は、中で多くの人が列をなしていました。その人たちの横を通り抜け、十一面観音さまにお詣り。
その方々の中に、十一面観音菩薩さまにご挨拶をせずに御朱印の列に並ばれる方がいらっしゃいます。
よそのお宅に伺った時挨拶をせずに家に入ることがないのと同じで、せめてご挨拶をしてから並んで欲しいな、と思います。
2017年11月26日 夜間特別拝観
この日、紅葉が一番綺麗だろうと思い訪れてみましたが、すごい人で、入り口でもらえるはずのパンフレットが渡されませんでした。「もしかして、なくなりました?」と聞いたところ、あまりの人の多さになくなってしまったようでした。
日曜日の19時台ということもあり、入り口を入ってすぐの歩行者用に用意された場所では、「撮影を終えた方はすみやかにお進みください」という警備の方の声が。
ほんの数日の違いで木々の色も違いますが、人の多さも桁違い。この日は金堂も講堂も、並んでようやく入場できる、という状態でしたが、東寺を後にした20時過ぎにはある程度落ち着きを取り戻していました。
実は11月22日にも東寺の夜間拝観に行っていたのですが、この日は雨。しかも訪れたのは20時半頃。のんびり拝観出来ました。
どうも東寺の夜間拝観は、20時過ぎくらいからが人の多さがひと段落するようです。21時半まで拝観可能なので、遅めの拝観がおすすめかもしれません。
2017年秋季特別拝観 夜間拝観限定御朱印帳+御朱印2種類
2017年の秋季特別拝観、ライトアップの時間帯限定で、限定御朱印帳が販売されていました。ライトアップ限定の御朱印帳の中には梵天(ぼんてん)さまと帝釈天(たいしゃくてん)さまの御朱印が書かれた状態で頂きました。対面で書いていただくことは出来ません。また、今回のライトアップでは、弘法大師さまの御朱印が書き置きで用意されていました。
昼間は食堂(じきどう)でいただく東寺の御朱印。ライトアップ時だけは、境内で唯一開けられているお土産やさんのカウンターのお姉さんに直接声をかけてください。
ちなみに、お土産やさんには立体曼荼羅の仏像フィギュアなども販売されています(ちょっと似てないものもありました…)
2017年の秋季特別拝観、ライトアップ限定御朱印帳
蛇腹の御朱印帳にビニールのカバーがかかった、小さいサイズの御朱印帳になります。中の御朱印を意識してなのか、梵天さまが乗っているがちょうと帝釈天さまが乗っている象が織り込まれています。
その他に織り込まれているものは、宝冠、餓鬼、戟、蓮華座、後背(?)、雲座、宝剣、金剛杵、蓮華座、宝塔、金剛鈴といったところでしょうか? すべて講堂の立体曼荼羅に関連した図柄かと思いますが、宝刀や後背などは、私のような初心者向けの説明があったらわかりやすいし、もっと立体曼荼羅を楽しめるのに…と思います。
2017年の秋季特別拝観、ライトアップ限定御朱印
限定御朱印は、既に日付が入れられた状態で販売されていたので(奥から出してもらいましたが)、1日の販売量は限定されているかもしれません。
表紙の裏から書き始められているため、見開きに梵天さまと帝釈天さまの御朱印となっています。梵天さまにはがちょうの朱印が、帝釈天さまには象の朱印が押されています。そして、金と銀の梵字。梵天さまが作ったと言われている、梵字。如来を梵字一文字で表している工芸品やアクセサリーは見かけますが、天部の方々も一文字で現わせるのかなぁ?まぁ梵天さまが作ったものらしいから当たり前かぁ…と妙に納得しました。(この梵字が本当にそれぞれを一文字で表しているものかどうかさえ、私にはわかりませんが)
ちなみに、こちらの限定御朱印帳、御朱印2つ込みで、2600円(税込)御朱印の間紙は、通常のものと一緒でした。
平成25年に東寺の食堂で購入した、御朱印帳、大きいサイズのもの(確か1800円で弘法大師さまの御朱印が書かれた状態でした)と、今回の2017東寺秋季特別拝観ライトアップ限定御朱印帳。
通常、東寺の御朱印帳は1300円~1800円(サイズや柄により値段が異ります。)なので、ライトアップ限定の御朱印帳は少しだけお高めとなっています。
東寺 概要 と2017秋期特別拝観時間等
夜間拝観料金1000円に値上げされても、東寺の特別拝観は人気です。京都タワーの展望台+お茶券のセット券も販売されていました(11月21日)。
今年は早めの紅葉で、そろそろ市内の紅葉スポットも見納めが近づいています。東寺の秋季特別拝観も、12月10日まで。残りわずかです。夜間拝観はやはりおすすめですが、五重塔の初層や観智院などは拝観できないので、何を優先したいか?という点で、お好きな方へ出向いてみてくださいね。
名称 | 東寺 (通称:教王護国寺) |
山号 | 八幡山 |
正式名称 | 金光明四天王教王護国寺秘密伝法院(こんこうみょうしてんのうきょうおうごこくじひみつでんぽういん) 正式名別称:弥勒八幡山総持普賢院 |
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御本尊 | 薬師如来像 | 脇侍/安置仏 | 日光菩薩/月光菩薩 その他敷地内に多数 |
開基 | 桓武天皇 | 宗派 | 真言宗 |
所在地 | 京都府京都市南区九条町1 | ||
最寄りの公共交通機関 | 近鉄東寺駅から徒歩約8〜15分(どの入り口から入るかにより異なります。) 京都市営バス 東寺東門・東寺南門・九条大宮・東寺西門前 |
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拝観時間等(通常) | 05:00〜16:30、17:00、18:00 (季節によって変わります。夜間拝観も、一度閉門退出後、再入場になります) |
拝観料(通常) | 拝観料:庭園内(金堂講堂含む)500円 ※拝観内容により変動あり・無料で見られる場所もあり |
2017 紅葉ライトアップと 金堂・講堂夜間特別拝観 時間 (10/28〜12/10) |
18:30~21:30 (拝観受付は21:00まで) |
2017 紅葉ライトアップと 金堂・講堂夜間特別拝観 拝観料金 |
大人 1000円 中学生以下 500円 |
2017 秋期夜間拝観拝観料 | 大人 500円(宝物館のみ) 9/20〜10/27(金堂・講堂・小子房・宝物館の共通拝観)1,000円 10/28〜11/25(金堂・講堂・小子房・宝物館・五重塔初層の共通拝観)1,300円 11/26〜12/10(金堂・講堂・小子房・五重塔初層の共通拝観)1,000円 セットの入場券は15:30までの販売、拝観受付は16:30までです。 |
東寺の公式サイト 2017秋期特別公開↓
2021年 秋期特別夜間拝観最終日に行って来ました。
コロナ禍の外出自粛宣言が解除され、観光客が戻って来た2021年の周期特別夜間拝観期間。多くの人を避けようと紅葉も終わりを迎えつつあった最終日に出向いてまいりました。日曜日の20時過ぎという時間帯もあり、人は多くはないものの、例年より家族連れの方々が多かった印象。人数の割に賑やかでした。
なんとか紅葉っぽい写真を撮ってみたものの…
実はすでに紅葉はほぼ終わりを迎えており、葉も縮れ色もくすんでいました。
講堂の立体曼荼羅の後ろを歩けるのも秋期特別拝観の時だけ。以前と比べると仏像を照らすライトの向きが上向きになった(増えた?)のでしょうか? 以前は立体曼荼羅の後ろの壁に多くの光背の影があったのですが、今回は後ろの壁よりも天井の方が多く影が映っていたように感じました。また、2019年6月より金剛波羅蜜多菩薩坐像が修復のためご不在で空間ができており、ちょっと寂しい感じもしました。
東寺の夜間拝観では、授与所である食堂が閉められているために売店で書き置きの御朱印(弘法大師)を用意されています。毎月訪れているために普段は売店には立ち寄らないのですが、なんとなく覗いたところ、以前購入していた夜間拝観限定の御朱印帳(限定御朱印2種付き)の色違いが販売されていました。私が知らなかっただけで、数年前から用意されていた模様。
以前は2600円だったと思うのですが、今回は2500円でした。
中の御朱印は変わらず梵天・帝釈天が書かれておりました。この梵天と帝釈天の御朱印は、この御朱印帳を購入しなければ拝受できません。
紅葉を楽しみたい方にはオススメできませんが、時期をずらせばゆっくりと拝観できる夜間特別拝観。ここに立体曼荼羅がある限り、私は東寺さんが好きだな…と改めて感じたのでした。
東寺は他にも見どころいっぱい。
立体曼荼羅は、娘も大好き。立体曼荼羅の不動明王像を見て、『あの不動明王の膝で眠りたい』と言った娘も少し大人になり、『あの宝刀!!!』と、所持品などに興味を持つように。
念持仏が不動明王立像の我家に生まれた彼女はやはり、お不動さんに親しみを感じ続けています。
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