・特別拝観の機会が多いお寺。
・桜/紅葉/青紅葉、いつでも自然が楽しめるお寺。
毘沙門堂門跡 概要
通称 | 毘沙門堂(びしゃもんどう)/ 毘沙門堂門跡(びしゃもんどうもんぜき) |
正式名称 | 護法山安国院出雲寺 |
御本尊 | 毘沙門天 | 創建 | 大宝3(703)年 |
開基 | 行基 | 宗派 | 天台宗 |
札所 | 神仏霊場巡拝の道 第127番 京都第47番 京の七福神 毘沙門天 |
||
所在地 | 京都府京都市山科区安朱稲荷山町18 | ||
最寄りの公共交通機関 | JR/京阪/京都市営地下鉄東西線 各山科駅 → 約20分 | ||
拝観時間等 | 8:30~17:00(最終受付 16:30) 12/1~ 3/15は8:30〜16:00(最終受付 16:00) |
拝観料(通常) | ー ※霊殿・宸殿の拝観は有料です。 |
2019年 春の京都非公開文化財特別公開(毘沙門堂) | |||
開催期間 拝観受付時間 |
4月26日〜5月6日 9:00~16:00 |
拝観料 | 大人 800円 中高生 400円 |
琵琶湖疏水沿いを歩いて、毘沙門堂へ。
2019年春、天皇陛下御即位のタイミングで行われた公益財団法人 京都古文化保存協会による『奉祝 天皇陛下御即位「春期京都非公開文化財特別公開」』。同じ京都市山科区で行われていた安祥寺の特別公開を終え、緑豊かな琵琶湖疏水沿いを歩いて向かった先は、同じ山科区の毘沙門堂。毘沙門堂でも『奉祝 天皇陛下御即位「春期京都非公開文化財特別公開」』が行われていました。

安朱橋から住宅街を山手側へ向かうと、正面に毘沙門堂の入り口、極楽橋に辿り着きます。この橋がなぜ極楽橋と名付けられたのか?は横の石碑で確認することができます。毘沙門堂の入り口のような感じの極楽橋、正面からずれていることも関係していますが、極楽橋からは山の上にある本堂は疎か山門さえも青々とした木々に覆われて見ることができません。
極楽橋を渡った所の境内案内図。門跡寺院ならではの建物、宸殿もしっかりと残っています。また、この案内図を見ただけでも桜や紅葉がどこに集中しているのかがわかります。ただこの境内図に書かれた紅葉の場所は集中している所、という印象。毘沙門堂全体で紅葉が楽しめるかと思います。
山門が見える辺りから、本格的な階段の道になっていきます。階段の横には護法山神と地蔵尊が。護法とは仏法を守ることや仏法を守る鬼神などのこと。入り口で毘沙門堂を守っているのでしょう。小さいお社ながら責任重大です。
そして、階段の真ん中辺りから向かう、地蔵尊。地蔵尊のお堂の後ろにも小さなお堂があったり、灯篭に隠れた所に新しい赤ちゃんを抱いたお地蔵さんが立っていたり。前掛けが多く奉納されていることなども合わせ、深く信仰されていることが伺えます。
地蔵尊辺りから急になる階段を登り終え、山門前へ。山門前は非常に狭く、正面からではスマホ画面に収まりきらず…今回は横から失礼しました。個人的には仁王様がいらっしゃる仁王門は久しぶり。仁王門に〆縄ってあったっけ…?などと呑気に考えていたのですが、仁王様と目が合うと、その睨みの効いたお顔に気が引き締まります。
毘沙門堂の本堂。山門と本堂の距離がとても近い印象。
本堂・仁王門&弁財天堂の修復が成って、江戸初期、再建時の色彩・風情が蘇っています。
出典:毘沙門堂門跡 公式サイト
見事なまでの朱色は修復の賜物のようです。いつもの駒札は中門手前にありました。必然的に頭を下げてしまう非常に低い唐破風の中門を潜ったところで特別公開の拝観料を支払い、拝観スタートです。本堂にあげていただき、少し待ってから他の方々と一緒に説明を受けました。
本堂から宸殿へと繋がる渡り廊下から高台弁財天(こうだいべんざいてん)を見上げる場所が灯台躑躅(ドウダンツツジ)ともみじが色づく、1番人気の紅葉スポットだとか。春なので青紅葉でしたが、撮影OKとのことで撮影させて頂きました。
毘沙門堂の特別拝観も、建物内は撮影禁止です。本堂→宸殿→霊殿と移動しながら説明を聞きました。印象に残ったのは、霊殿の障壁画。飛天、女性の姿をした極楽にいると言われる鳥など…その煌びやかさと優雅さ、その大きさ故に目に入ってくる情報量の多さにどこを見ていいのかわからなくなってしまいました。そして天井には八方睨みの龍。狩野永叔主信作のこの龍もなかなかに迫力がありました。この龍が描かれた後、青の絵の具で丸を描いた経緯があるのですが、その辺りは特別拝観で聞いてください。
かなり詳しい説明がされていたのですが、歴代の影像や位牌などをスラスラと説明されたので、見ている場所の関係で説明を受けた時には後ろからだったり説明をされているものから離れた場所に居たり…と、なかなか説明を覚えることが出来ませんでした。
/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/GRDKCCIWCJIRFITR4IO4I3AEPA.jpg)
とにかく付いていくだけで精一杯の特別公開の説明を聞き終え、御朱印を頂いた後、中門を出て一切経堂、その奥の稲荷社、弁天堂へ。稲荷社の鳥居の上には石が…。石が乗ったら…という運試しをされた方が多くいる、ということでしょうか?神様に向かって石を投げるような感覚になるこの運試し、私はあまり好きではありません。
のんびりと高台弁財天まで伺ったところで、この日の拝観時間の終了を告げられてしまいました。
既に山門は閉められています。閉まった山門の中にいるというのは、なかなかない経験です。「駐車場の方から出てください」とのことで、霊殿前のしだれざくらや勅使門の内側をチラチラ見ながら駐車場の方へと急ぎました。
ということで、撮影したかった葉桜であろう枝垂れ桜なども撮影出来ないまま、参拝終了です。
毘沙門堂門跡で頂いた御朱印と限定御朱印
今回毘沙門堂門跡で頂いた御朱印には、通常の御朱印にも「奉祝」の文字が添えられていました。限定御朱印も多く用意されていましたが、今回は霊殿で見た飛天のモチーフのものを。ですが、飛天も左右用意されていて…最終的には「なんとなく」で選んでしまいました。毘沙門堂門跡では書き置きなども含め、常に数種類の御朱印が用意されているようです。写真にある奉祝のものは終わっているかもしれませんが、違う何かが用意されているでしょう。毘沙門堂門跡は、御朱印好きさんにオススメのお寺かもしれません。
※御朱印は変更される可能性があります。
パタパタパタ…と廻ってしまった、毘沙門堂門跡の特別拝観。毘沙門堂門跡は仁和寺や東寺と同じように特別拝観の機会の多いお寺だという印象があります。それだけ見所が多いということでしょう。次回は桜か紅葉の時期に、ゆっくりのんびり伺いたいと思います。再訪決定です。
非公開文化財の特別公開の開催情報は以下の公益財団法人 京都古文化保存協会 公式サイトで確認できます。開催されるのは、基本的には春と秋かと。
コメント