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【建仁寺塔頭】両足院-2018年、半夏生に合わせた初夏の特別拝観。

両足院 概要

名称 両足院 御本尊 阿弥陀如来⽴像
開山 龍山徳見
(りゅうざんとっけん)
宗派 臨済宗建仁寺派
所在地 京都府京都市東山区小松町大和大路通四条下る4丁目小松町591
最寄りの公共交通機関 京阪電鉄 祇園四条 → 徒歩8分 / 清水五条駅→ 徒歩15分
阪急電車 河原町 → 徒歩10分
拝観時間等
(初夏の特別拝観 )
10:00~16:30 拝観料 初夏の特別拝観 600円
半夏生の庭 500円
(庭だけの拝観はできません)

 

・京都府の名勝庭園に指定された庭とその庭に咲き誇る半夏生(はんげしょう)
・大書院の戸に使われている、一枚一枚違う歪みを持つ大正ガラス。
・通常は非公開寺院(座禅体験等催しの際も、お庭は建物からの拝観)

両足院へは、建仁寺の境内から向かいました。

建仁寺の塔頭寺院の1つ、両足院。霊源院の甘茶庭の特別公開と同じ日に、お庭に咲く半夏生の開花の時期に合わせた特別拝観が行われていたので、伺ってまいりました。

【建仁寺塔頭】霊源院-2018年の甘茶の開花に合わせた「甘露庭」特別公開
建仁寺塔頭霊源院。甘茶の花の開花に合わせて行われた特別公開(2018年5月19日(土)〜6月17日(日))へ行ってきました。あじさいと勘違いしてしまいそうにそっくりな、甘茶の花。庭の木々に負けない甘茶の花+αを満喫してまいりました。+αの方が価値があったかも!? 【追記】2023年5月27日、蛍の放生会でいただいた御朱印を追加しました。

両足院へは建仁寺の境内から向かいました。

霊源院同様、建仁寺の境内にはあまり案内板が建っていないのですが、建仁寺の法堂横の坂道を上がると、坂の途中で両足院への入り口へ続く下の写真の道があります。この石垣と壁の途切れた所が、両足院の入り口になります。

両足院

 

両足院拝観スタート

冠木門と毘沙門天王の石柱が、両足院の入り口です。

両足院

門を潜ってすぐ左手に、毘沙門天堂があります。こちらの毘沙門天様は鞍馬寺の毘沙門天の胎内仏だった毘沙門天像。鞍馬寺と同じように、狛寅さんがお出迎えです。鞍馬寺のように座った形ではなく立った状態の狛寅さんたち、しっかり阿吽です。阿を担当する狛寅さん、寅なんだけれどどこか猫が遊んで!と訴えて来ている顔です。対照的に吽を担当する狛寅さんは、ツンデレっぽいように思うのは、私だけでしょうか? とにかく、表情豊かな狛寅さんたちです。

毘沙門堂の左横には、びんづる様がいらしたのですが、ケースの中に入っていたため、触ることは出来ず。「あ、びんづる様なのにさわれない!」と思いましたが、全国各地でずっと座って撫でられて…働きづめのびんづる様、時にはお休みされているびんづる様がいてもおかしくないか、という感じです。

この毘沙門天堂は特別拝観の受付の手前にあります。

両足院

両足院

両足院

※遊んでー、遊んでー。

両足院

両足院

※目なんて合わせてあげないんだからねっ!

両足院 特別拝観へ。

山門正面の手水の横を抜けると、特別拝観の受付がありました。拝観料を支払い、下駄箱に靴を入れて特別拝観スタートです。

※両足院の拝観は下足を脱いで室内での拝観になります。畳の上だけではなく、濡れ縁も歩きます。夏場に訪れる際は、靴下持参をオススメします(ストッキングやタイツの方も、靴下持参推奨です)。
受付からすぐの坪庭に、閼伽水を汲む井戸。本堂の濡れ縁を歩いて本堂正面に向かう感じ、と言えば良いでしょうか?

両足院

両足院 枯⼭⽔庭園の拝観

本堂正面に差し掛かった所に、庭園拝観の受付があります。こちらで500円を支払い首から下げるカードケースを受け取ると、庭園〜茶室への拝観も可能になります。「まだ咲いていないと思いますが、よろしいですか?」とお気遣いいただきましたが、せっかくなので「探してみます」と。
庭園拝観用の履物をお借りしてすぐの場所から。この先は立ち入り禁止。苔と白砂が綺麗です。反対側の枯⼭⽔庭園へ。両足院の庭園は本堂前の枯⼭⽔庭園から書院前の池泉廻遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)へと姿を変えます。池泉廻遊式庭園とは、池を中心にしてその池の周りを歩けるように作られた庭園です。

 

両足院

両足院

両足院

今回の(私の)メインは、半夏生を見ること。庭園を歩くことで、より半夏生に近づくことが出来ます…が、この日(2018年6月1日)はまだ開花し始めで、葉は白くなっていても開花していなかったり、遠目で見て開花していそうかも?という花があっても池の水辺で確認できなかったり。半夏生の白い雰囲気は感じられましたが、咲いている半夏生を見ることは出来ませんでした。

両足院半夏生

ちなみに、半夏生の花は下の写真の赤丸の部分。この穂のような部分、開花が近づくと少し頭を上げ、小さな白い花を咲かせるようです。

両足院半夏生

今回なぜ半夏生を見たかったか?というと、実は半夏生という言葉は知っていましたが、それが花の名前であることは知りませんでした。

半夏生(はんげしょう)は雑節の1つで、半夏(烏柄杓)という薬草が生える頃。一説に、ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになる頃とも。
(…中略…)

七十二候の1つ「半夏生」(はんげしょうず)から作られた暦日で、かつては夏至から数えて11日目としていたが、現在では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっている。毎年7月2日頃にあたる。

出典:wikipedia-半夏生

私が知っていたのは、七十二候の1つの「半夏生」の方。季節を表す言葉の由来が花の名だと知り、実物を見たい!と思い、特別拝観に伺ったのでした。

両足院

咲いている半夏生を探しながら道なりに歩くと、2棟の茶室が連なります。伺ったこの日、茶室の戸は開けられており、中を伺うことが出来ました。そして本堂前を通り、再び庭園拝観の受付へ。お庭をぐるりと一周しましたが、咲いている半夏生を探してウロウロしたため、15分以上かかったかと思います。庭園拝観の受付でカードケースをお返しして、庭園拝観は終了です。

両足院半夏生

両足院茶室

そして、本堂と大書院の拝観へ。今回の特別公開では、本堂と大書院、それぞれでガイドさんからの説明を聞くことが出来ました。が、本堂はタイミング悪く終わりがけの参加となってしまいました。そのまま残ってもう一度お話を伺うことも出来ますが、時間の都合で今回は断念。堂内は⼆重格天井となっており、格の高さを伺うことが出来ます。

両足院庭園から見た本堂

両足院

濡れ縁沿いに大書院へ。大書院にかけられた蜘蛛の糸を仮名文字でしたためたお軸の話や、半夏生のお話、庭にある2棟の茶室のうち、小さな方の茶室が国宝に指定されている3つの茶室の1つ、織田有楽斎(織田信長の弟)が作った茶室「如庵」の写しであること、「如庵」は東京に移された後、愛知県の犬山市移されて現在に至ることなどを大書院のガイドさんから伺いました。

私が一番気になったのは、大正ガラスの引き戸。この量の大正ガラスの引き戸を維持するのはとても大変なことでしょう。 その価値を伺い、割ってしまっては大変!と近寄っていたガラス戸から少し離れたのは言うまでもありません。開け広げられた状態で半夏生を眺めるのも良いですが、少し歪みを持つガラス越しに見るのも一興です。

両足院

 

両足院でいただいた御朱印

 

両足院でいただいた御朱印とパンフレット。表紙だけで背筋が伸びそうな素敵なパンフレットは、特別拝観の受付と同時にいただいたもの。両足院の御朱印は拝観受付の横の、お土産や授与品が販売されているところで書き置きのものをいただきました。

 

両足院で行われる座禅体験などの催しの際に御朱印をいただけるかどうかはわかりませんので、お申し込みの際にご確認ください。

両足院の情報はSNSでのチェックがおすすめ‼︎

特別公開以外は公開されていない両足院ですが、月例坐禅会や坐禅体験、多聞会、写経体験などの催しの際に訪れることも可能です(※公式サイトから予約が必要です)。

開花状況や催しなどの情報は、両足院の公式サイトやSNSで知ることができます。様々な媒体を上手に使い、旬の情報を発信している両足院。建仁寺を訪れる前には、ぜひ両足院のSNSをチェックしてみてください。

両足院では樹木葬の受付もされています。無縁墓や墓じまいがテレビでなんども特集される昨今。樹木葬で永代供養というのは私の憧れのスタイルでもあり、(宗派違うけど)ちょっとその辺りも伺いたい…という思いと、説明を聞き逃してしまったことで、この先もちょっと気になるお寺の1つとなりそうです。

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