北野天満宮 概要
名称 | 北野天満宮 (きたのてんまんぐう) |
創建 | 天暦元年(947) |
主祭神 | 菅原道真公 | ||
摂社・末社 | 地主社、老松社など、40以上 | ||
主なご利益 | 学業成就 武芸上達 | ||
所在地 | 京都府京都市上京区馬喰町 | ||
最寄りの公共交通機関 | 京福電車 白梅町駅→徒歩5分 京都市営バス 京福電車白梅町駅→徒歩5分 |
2月の天神さんは、菅原道眞公の祥月命日(しょうつきめいにち)。
毎月25日に北野天満宮の境内で行われている、天神さん。21日の東寺の弘法さん同様、とても有名な縁日です。
久々に天神さんに出向こうと思ったのは、以前一緒に寺社巡りをした友人からの梅の頼り。毎朝届けられる梅の花の写真に導かれるかのように向かった参拝。
この日の京都市観光協会の梅だよりでは、北野天満宮の梅の開花はちらほら。
寒かった冬の影響でしょう。ちらほら、ならまだ人は少なめかしら?と思っていたのですが、京都市営バスに満員で乗車拒否(乗れません、と言われました)されること2台。+自ら乗車を諦める程多くの人が乗車しているバスを見送ること1台…。
いつもより時間はかかりましたが、辿り着きました、北野天満宮の天神さん。この日は、菅原道眞公が亡くなられた日と言われる、2月25日。梅花祭野点大茶湯が行われる日というだけあって、周辺の歩道でさえ譲り合って歩く程、多くの人で賑わっていました。
北野天満宮 梅花祭の日の一の鳥居から楼門まで。
一の鳥居の前は少し広いはずなのですが、複雑に露店が出店していて「あれ?こんなんだったっけ?」の迷路状態。6年前の秋に一度訪れたことがあるのですが、一の鳥居の前はもっとスッキリしていて見やすかったような気がします。
参道も普通には歩けない程の人。誰かが露店を覗くために立ち止まると、後ろを歩く人も止まったり避ける為にゆっくりになったり…。急いでいなくても、誰もが人の間を縫う様に歩いて居ました。
参道の横には、通常ならば観音寺が見えていますがこの日は人の多さでよく見えず…。人の流れに沿って、寄り道せずに進む他ありませんでした。
撫で牛さんを撫でるのも、順番待ち。小さなお子さん連れのご家族は、必ずと言っていい程、撫で牛さんの頭を撫でさせていました。どこの親も考えることは一緒、微笑ましい光景です。
一の鳥居前から楼門までは、延々と続く屋台と人。振り返ってその密集具合に驚きました。屋台が出て居る為に参道が狭くなっていて、余計に人が多く見えます。楼門を潜ると、密集していた人がお目当の場所に向かい始めるようで、少し混雑が解消されました。
北野天満宮 梅花祭の日の楼門から中門まで。
楼門をくぐって目に入ってきたのは、赤い目をした撫で牛さん。この赤い目が、菅原道眞公を待ち続けて目を閉じなかったから赤くなった、と言うのを知ったのは、いつの頃だったでしょうか?瞬きさえ惜しむ程待ち望んだというその純粋さは、動物にはあったとしても人間にはないものだなぁ…と思ったことを思い出しました。
宝物館前に作られた、御朱印受付と宝物館拝観受付。刀剣乱舞とのコラボ展示が行われて居た、宝物館。北野天満宮が所有して居る中から選りすぐられた刀の押し型付きの御朱印(鬼斬丸(重要文化財)等)やクリアファイル付きの御朱印、袋がセットになった御朱印などなど…神様にちなんだ御朱印よりも多くの刀の御朱印が用意されていました。刀剣乱舞と寺社でのイベントは、以前粟田神社でも出会したことがありますが、驚くほどの人気が未だに続いているようです。
この日は梅花祭が行われており、三光門広場で午前10時から午後3時頃まで上七軒の舞妓さんや芸妓さんがお点前やお運びをしてくださるという、風流な野点が行われていました。
梅花祭野点大茶湯は秀吉公が行った北野大茶湯(きたのだいさのえ)にちなんで始められた野点(のだて:野外でたてる茶の湯)。
北野大茶会(きたのだいさのえ)は、天正15年10月1日(1587年11月1日)に京都北野天満宮境内において関白太政大臣・豊臣秀吉が主催した大規模な茶会のこと。
出典:wikipedia-北野大茶会
梅花祭野点大茶湯では人数が限定されている為に、事前に社務所で拝服券を購入しておく必要があるのですが、参拝予定をしていなかったため、今回は遠目から拝見しました。
北野天満宮の中門の手前に、大黒様の彫られた灯篭があります。この大黒様の口に小石を乗せ、落ちなければその小石を財布に入れて祈る、という金運試しがあります。この金運試しはなかなかに難しい様で、BS日テレの「京都の極み」という番組で北野天満宮を訪れた俳優さんが失敗していました。
私が見ている前で挑戦していた親子連れの男の子が見事に成功したのですが、薄っぺらい小石を選んだのが成功のコツだったようです。悔しかった様子のお父さんが何度も小石を選び挑戦していましたが、「そんなの、何回もやったら意味あらへん」というお祖母さんの一言で撤収されていました。どうやら一度で決めないとダメな様です。
※中門前の東南にある大黒天の灯篭。口というより鼻に見えてしまうのは、私だけでしょうか?
北野天満宮 中門(三光門)をくぐり、いよいよお詣り。
日・月・星の彫り物がある為に三光門と言われるという三光門。この三光門ですが、実際には星の彫り物は見当たらず、星欠けの三光門と言われているということで、日と月をしっかりと見たかったのですが、人の流れで立ち止まりじっくりと見上げることは出来ませんでした。
三光門前の白梅は3分咲きと言う感じでしょうか? 早咲きの梅の様です。
※こちらの撫で牛さんは、どちらにいらっしゃったか忘れてしまいましたが、綺麗な石が使われて居ました。
三光門を潜るとようやく社殿を見ることが出来ます。北野天満宮の社殿は、国宝です。三光門から続く回廊は、国宝を囲む様にコの字になっていて、東側が修復中のために西側の回廊でお守りやお札、絵馬が授与されていました。
遠くから見てもわかるほど、豪華な社殿です。この日は初詣か?と疑いたくなるほどの賑わい、三光門を潜ってから列に並び、お詣りするまでに10分以上並んで居たのではないでしょうか?
北野天満宮の敷地内には多くの牛がいるのですが、ほとんどが伏臥位(ふくがい:お腹を床に付けている姿勢)です。ですが、社殿の真ん中の蟇股の場所にいる牛だけが立っている、と言われています。確かに多くの撫で牛さんを見かけましたが、全て伏臥位でした。スマホの限界、綺麗に撮影出来なかったので、ぜひ現地で見上げてください。
実は娘の七五三のお詣りで、数年前の秋に北野天満宮を訪れたことがあります。確か申し込みをした後、境内で名前を呼ばれるのを待ち、呼ばれた後でこちらから拝殿に上がり、祈祷を受けた覚えがあります。当時はあまり寺社仏閣に興味がなかったために建物細部を凝視して来なかったのですが、暗いけれど古くて立派という印象を受けたことは、今も覚えています。
北野天満宮 社殿廻り 裏の社と摂社・末社
北野天満宮の社殿は非常に複雑に屋根が重なり合っています。重なり合う屋根と、赤茶色の壁、彩られた彫り物。非常に豪華で重厚な造りであることが伺えます。
本殿、石の間、拝殿、楽の間(合1棟)
慶長12年(1607年)に建立。入母屋造の本殿と、同じく入母屋造の拝殿の間を「石の間」で接続して1棟とする、権現造社殿である。当神社の場合は拝殿の左右に「楽の間」が接続して複雑な屋根構成となる。出典:wikipedia-北野天満宮
周囲の彫り物は物語にでもなっているのでしょうか? 同じ構図のものが並んでいるのではなく、柱ごとに違うものが並んでいました。
数多くの摂社・末社が並びます。梅はまだまだ。摂社末社を見ながら、裏の社へ向かい、お詣り。北野天満宮では拝殿の正面へのお詣りのあと、裏側の裏の社にお詣りをするのが一般的だと聞いたことがあります。
少しでも咲き誇る梅がある場所では、老若男女問わず写真を撮ろうとしていました。
北野天満宮の敷地内には摂社末社が多くあり、私が数えただけでも40以上ありました。今回、お賽銭が足りなくなり御無礼してしまった摂社末社も。全部きちんとお詣りをしたいという方は、お賽銭は多めに用意して行ってください。
北野天満宮 境内で購入した、長五郎餅
北野天満宮の境内、社殿の東側、東門のすぐの所に長五郎餅のお店がありました。境内の店舗は祭事や梅の時期、天神さんの日に開店されているようで、この日は店内で煎茶か抹茶と一緒に食べることも、持ち帰ることも出来ました。一人で参拝だったので、迷わずお持ち帰り。
秀吉公が開いた北野大茶湯でも用いられたという、長い歴史を持つ、フワフワで柔らかな長五郎餅。お懐紙に乗せるために持ち上げただけで形が変わってしまうほどの柔らかさ。大茶湯で食べた人は、このフワフワさに驚いたのではないでしょうか?
娘さんが4つも食べるほど、美味しな長五郎餅。次回開いて居なかったら、近くにあるという本店に行ってでも購入しようと思います。
※6個入り907円(税込)。
北野天満宮 北門から
長五郎餅も購入して、またゆっくり、もう少し空いていそうな時に伺います、と北野天満宮を後にしました。また表参道の人混みに向かう勇気(元気)はなかったため、北門からの退出です。北門を守っていたのは、躍動的な狛犬さんたち。出雲型の狛犬さん。姿勢は同じですが、しっかり阿吽の狛犬さん。待ち構えているという感じでした。
北野天満宮の北門から出たのには、人混みに再突入したくない、というのとはまた別の、ちゃんとした理由があります。
北野天満宮 夏
2017年の夏、お詣りに訪れた際、スコールの様な雨に見舞われ、楼門まで来て参拝と御手洗祭を諦めたことがありました。夏は夏で緑豊かな北野天満宮。御手洗祭も七夕祭も訪れて見たいと思います。
北野天満宮 御朱印
今回、北野天満宮で頂いた御朱印は1つ。神様に関わる(という言い方が正しいのかわかりませんが、)御朱印は4種類用意されていました。人が多い天神さんの日でしたが、御朱印帳に直接書いて頂くことが出来ました。残りの3種類は【紙のみ】と書かれていたので、書き置きかもしれません。
※御朱印は変更される可能性があります。
北野天満宮 公式サイトはこちら
駅名のせいか北野白梅町はかなり有名ですが、北野紅梅町もしっかり存在しているんですよね。数年前に知って驚いたのですが、紅梅と白梅の植えられている割合が違ったのでしょうか?
ちなみに、京都生まれ京都育ちの方でも知らなかった、という人がいました。