・洛中における日蓮宗最初のお寺。
・3つの庭と坪庭、水琴窟がある静かなお庭。
妙顕寺 概要
名称 | 妙顕寺(みょうけんじ) | 山号/院号 | 具足山/龍華院 |
正式名称 | 四海唱導 妙顕寺 | 御本尊 | 十界曼荼羅 |
開基/開山 | 後醍醐天皇/日像 | 宗派 | 日蓮宗 |
札所 | 洛中法華二十一ヶ寺(鎌倉〜室町時代) 京都八本山めぐり |
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所在地 | 京都府京都市上京区妙顕寺前町514 | ||
最寄りの公共交通機関 | 京都市営地下鉄 烏丸線 鞍馬口駅 → 徒歩約9分 京都市営バス 堀川寺之内 → 徒歩約5分 |
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拝観時間等 | 受付:10:00~16:00 (拝観終了 16:30) |
拝観料(通常) | 500円(中学生未満無料) ※1※2 |
※1境内(での参拝)は拝観料は必要ありません。※2特別拝観期間中は料金が変更されます。
妙顕寺 数年ぶりの再訪。
京都市上京区にある妙顕寺。日蓮宗四大本山の1寺であり、洛中における日蓮宗最初の寺院として有名なお寺です。山門手前には枝垂れ桜が植えられています。春に訪れれば山門と桜という見事な景色が見られることでしょう。
訪れるのは数年ぶり。前回は境内でお詣りをしただけだったのですが、今回は本堂とお庭を(ザックリと)拝観して来ました。
山門の前に駒札。いつもの「京都市」の駒札ですが、参拝前に一読しやすい良い位置に建てられています。
山門横に江戸時代前期の美術家、尾形光琳のお墓があることを示す石碑。現在は塔頭寺院の泉妙院にある尾形光琳のお墓ですが、石碑が建てられた明治時代には妙顕寺で弔われていたようです。ということで、隣にはやや新しい菩提所が泉妙院であることを知らせる石碑も立てられていました。
妙顕寺により建てられたと思われる縁起。移転云々という歴史が絡んだ表記の京都市が設置した駒札とは違い、妙顕寺に的を絞った内容となっている印象を受けました。
伺ったのは正月2日。京都の門松と言えばコレ!という門松にお出迎え頂きました。普通の門松を飾っているところも多いのですが、京都の門松と言えばこの形。実にシンプルで設置も簡単、他では見かけない門松なのでは?と思います。
妙顕寺 境内の様子。
山門から続く紅葉に挟まれた石畳の上を歩くと、すぐに本堂正面へとたどり着きます。小さなお寺ではありませんが、山門から本堂までの間には妨げるものが何もなく、実際の距離よりも近く感じます。
改めて正面から。妙顕寺の本堂は平面形式の十五間四面、日蓮宗の本堂として伝統的なスタイルと言われる構造。伝統的なスタイル故、既視感を感じましたが、のし瓦に金の丸い何らかの紋があるのが印象的です。寺紋ではなさそうだし、菊の御紋かな…?と思いながらもしっかりと確認することはできませんでした。
2013年の写真と見比べてみると、角塔婆と常燈明の横の木が増えていました。
妙顕寺の正式名称である四海唱導と書かれた扁額が掲げられた本堂へお詣り。蟇股も立派、獅子と龍と麒麟かな…?と思いながらも、実際の所は区別が付きませんでした。それでも細かな彫刻が施されていることが遠目に見てもわかる蟇股。こういう時に建造物の詳しい説明が欲しいなぁ…と思ってしまいます。
本堂手前右側に建っている、三菩薩堂。
他では聞かない「三菩薩」。どちらの三人さま…?と思っていましたが、妙顕寺の公式サイトでしっかりと説明がなされていました。
日像菩薩は追放や迫害といった数々の法難を乗り越え、
粘り強い布教を続け、後醍醐天皇より法華経布教の勅旨を賜り、
宗門の教線拡大の礎を築かれました。
その後、後継者として
大覚大僧正を輩出し、
日蓮大聖人・日朗上人・日像上人に三菩薩号を賜り、
以来門下屈指の勅願寺として栄え、四海唱導とも称されました。
出典:妙顕寺 公式サイト-縁起–
一度に三人にお詣りできるとは…!と思いながら三菩薩堂へお詣りした後、扁額の写真を一枚。扁額に書かれた「勅賜」の2文字の持つ意味は今よりも大きかったのではないかと思われます。
三菩薩堂の東側には御真骨堂があり、ここには日蓮聖人・日朗上人・日像上人の真舎利が祀られているのだとか。
三菩薩堂と尊神堂の間の道を抜けていくと慶中稲荷様が祀られているそうですが、足場があった為に今回はパス。そのまま尊神堂へ。尊神堂には鬼子母神様が祀られています。正面の石柱には「天拝鬼子母善神」と。天皇が拝んだ、ということでしょうか?
尊神堂・龍神廊と本堂の間を通り、本堂を半周する形で拝観受付へ向かいました。
本堂の回廊の下には「四海唱導」と「妙顕寺」と書かれた瓦が大量に置かれていました。一度に大量に作り、補修用に保管しているのでしょうか?一枚一枚に寺名が彫り込まれている瓦をこれだけ大量に用意した辺りに、信仰の深さを感じずにいられませんでした。
本堂裏手に勅使門。この勅使門の前には寿福院塔という石塔がありました。
勅使門って唐門様式多いよなぁ…何でだろう…?と思いながら撮った写真。帰宅後に気がつきましたが、勅願寺ということでしっかりと五本筋の筋塀です。
勅使門の前を通り過ぎて回廊を潜り、方丈入口で拝観受付と御朱印帳を預けて、本堂とお庭の拝観の始まりです。
妙顕寺 本堂とお庭の拝観。
妙顕寺の拝観は本堂からスタートです。本堂内部は撮影禁止のため、写真はありません。回廊の渡り廊下を渡り本堂の裏側から入らせて頂いたのですが、正面から見た時の大きさ通り、中は広く豪華絢爛という言葉がふさわしいものでした。格天井には色々な家の家紋が施されていました。以前は双龍が描かれていたけど崩壊して、寄進した家の家紋を施した…という説明をどこかで読み、崩壊したのが天井だけで良かったなぁ…と思った記憶があります。その様な経緯もあってか、本堂の建物に比べて比較的新しい天井。中からも改めて御本尊にお詣り。日蓮宗の本堂内部はあまり訪れることがないため、思わずマジマジと見てしまいますが、知識不足のために詳細がよくわかりません。
本堂には『金丸』と書かれた、私の腰よりも上位までの高さのある大きな仏具が置かれていました。この『金丸』、私が知っている呼び名では『おりん』と呼ぶ、お仏壇にも置かれているあの仏具と同じに見えました。妙顕寺(日蓮宗)では『金丸』と呼ぶのでしょうか?大きな金丸は自由に鳴らしてもよいとのことで私も鳴らさせて頂きましたが、身体に響く音がしました。金丸の前には諸注意と鳴らし方の説明が置かれているので、しっかり読んでから体験して見てください。
本堂を囲む回廊を進み、正面へ。大舞台と呼ばれるほどに広い本堂正面は十五間四面と呼ばれる日蓮宗の伝統的な本堂の様式。本堂を囲む回廊にはカーペットが敷かれており、歩きやすい様に配慮されています。
妙顕寺のお庭拝観 3つのお庭と1つの坪庭。
本堂へのお詣りを終え、回廊の渡り廊下を戻り、大客殿へ。大客殿は勅使門の奥にある建物。間に挟まれた庭は四海唱導の庭と名付けられた、綺麗な石庭です。勅使門の前には枝垂れ桜、反対側には皐月も見られ、春にはさらに綺麗なお庭になることは想像に難くありません。
大客殿の柱には、刀傷と思われる傷も。説明が添えられているので、すぐに見つけることができます。
綺麗なお庭を見ながらゆっくりできる様に、円座が用意されていました。
円座に座りゆっくり。ここまで綺麗な状態を維持するのは大変だろうなぁと考えてしまいます。
ちょっと残念だったのは、大客殿から洗濯物が見えていたこと。仕方ない事とは言え、大客殿と洗濯物はあまり似合わないよな…というのが正直な感想。まぁそれもご愛嬌と言えばご愛嬌です。
大客殿と方丈、書院の三つの建物に囲まれた、坪庭。孟宗竹の坪庭と名付けられています。苔と孟宗竹の緑が綺麗な空間。五角形になっているのですが、上手に撮影できませんでした…。地下茎で広がる竹をここまで管理して、他の部屋からいきなり生えて来たりしないようにするのは大変なことだろうなぁ…と、ついつい余計なことを考えてしまいます。
続いて光琳曲水の庭へ。なんというか、非常に難しいお庭。真ん中辺りに非常に大きな松があり、存在を主張していて、どうしてもそこに目が行ってしまいました。お庭に出られれば、また印象は違うのだろうと思います。
書院を挟み光琳曲水の庭の反対側にある、五色椿と松の庭。こちらのお庭には水琴窟があり、そこまで降りられる様に履物が用意されていました。
水琴窟があると嬉しくなります。こちらの水琴窟、しっかりと音が聞こえる水琴窟でした。苗木なのか伐採後なのか…数年後にはもっと綺麗なお庭になる予感です。
妙顕寺で頂いた御首題。
拝観を終えて受け取った御首題。勅願霊場の朱印が目立ちます。拝観中に書いていただくことが出来るため、待ち時間も少なくて済みました。
五色椿と松の庭の今後が気になる妙顕寺。紅葉の季節にぜひ訪れたいお寺として記憶しておこう、と思いました。龍華の三具足の三山巡りをするのもいいなぁと思います。
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