冬に購入したお菓子(主に和菓子)
夏場の色鮮やかな和菓子に比べると少し地味な印象を受けがちな冬の和菓子。でも季節限定のものや定番など、それぞれのお店が思考を凝らしたお菓子が並びます。
花びら餅
一年の最初の和菓子、花びら餅。その年初めてのお茶会「初釜」でいただくことが多いと言われています。ごぼうと味噌というなかなか想像が難しい和菓子ですが、甘く煮詰められた牛蒡と白味噌が主張しすぎることない、美味しい和菓子です。お店によって違うと思われますが、年末から1月中旬頃までの期間限定ではないでしょうか?
花びら餅はそれぞれのお店で微妙に味も形も違うので、食べ比べをしても楽しいかもしれませんね。
笹屋伊織さん 薯蕷と冬至
2021年クリスマス後に購入した、笹屋伊織さんの薯蕷。雪の結晶の焼印が薯蕷饅頭の白さと合間って、冬!と感じさせてくれます。
柚子の形の「冬至」。可愛らしい見た目と雪平(せっぺい)の柔らかさがとても美味しかった一品。雪平の商品にはなかなか出会わなかったので、飛びつきました。
雪平(せっぺい)とは、求肥に卵白と白餡を加えて練った真っ白な餅のこと。
出典:富澤商店 朝顔(雪平)
大晦日に買い求めた「絵馬」。来年の干支の虎の張り子が押印された薯蕷饅頭はうっすらピンクに色付いています。
理由は食べるとわかるという、この一手間。バラしちゃってごめんなさい。でも実際の商品のほんのり色づいた感じを是非実物で見てもらいたい一品です。
塩芳軒さん みのる里とお干菓子。
塩芳軒さんの「みのる里」。お使い物にしようと買い求め、ついでに自宅用にも購入した一品。俗に言う「懐中汁粉」です。懐中汁粉って全国的にあるのでしょうか?私は京都に来て初めて知りました。塩芳軒さんではお召し上がり方を付けてくださるので、初見の方も安心して食べられます。
お干菓子。塩芳軒さんのツイッターでこのお干菓子の中の寅の型を作るところを見ていたので、見かけた瞬間に手を伸ばしてしまいました。3つ全部、少し味が違う…?かどうかはわかりませんが、松葉が一番塩を感じたような…気がしました。落雁
鶴屋吉信 春笑まし
ちょっと気持ちが落ちていた日にJR京都伊勢丹で一目惚れした、鶴屋吉信さんの「春笑まし(はるえまし)」。見たまま水仙。
遠目に見た時、花びらは羽二重餅か何かかしら?と思っていたら外郎生地で中は黄(白)あんとのこと。外郎生地とはなかなかお目にかからないなぁ…と思い、即購入しました。1個432円(税込)。
何度見ても可愛らしいし、ちゃんと水仙です。
写真では少し黒味がかってしまいましたが、純白です。
お味は正統派の外郎と黄(白)あん、と言ったところ、非常に美味しかったです。もしかしたら、外郎だけで出来た商品よりも美味しく感じられるかもしれません。
難を申すとしたならば、販売期間が短いこと!公式サイトによると、2022年は1月16日〜1月27日とされていました。和菓子は季節感が大事!とわかってはいるのですが、水仙の花が長持ちするように、もう少し長い期間販売してほしい…と思わずにいられない可愛らしさでした。
まるに抱き柏 黒豆大福他
2021年にオープンしたばかりという「まるに抱き柏」さん。西大路松原にある、和菓子店らしからぬ印象を受ける和菓子屋。 老松、亀屋良長、出町ふたばという有名店を経てオープンされたという、聞いただけで期待値がグンと上がるお店です。
そんなまるに抱き柏さんで絶対オススメしたいのは、黒豆大福。持ち上げようとした瞬間に伝わる柔らかさ。京都には他にも有名な豆大福のお店がありますが、他にはない柔らかさです。モチモチでよく伸びるお餅と口に入れてわかるフワフワ感。まるに抱き柏さんの黒豆大福は、私の中の豆大福の常識を塗り替えた一品。食べた翌日にはもう「あのフワフワ感を再確認したい」と思ったほど。
実は何度かお使い物に購入して非常に評判がよかったので、自分用に購入できるチャンスを待ちわびていましたが、期待値以上想像以上でした。
そしてもう一品が「お多やん」。大手亡豆という白いんげんの餡を包んだ薯蕷饅頭。節分前にふさわしい、季節の一品という感じでしょうか?
あまりの黒豆大福の美味しさに再度伺った際に購入した「椿餅 白」。
実はこの椿餅という和菓子、源氏物語にもその名が出てくるという、かなり歴史ある和菓子。勿論今とは異なるものかもしれませんが、歴史を引き継いだ名を持つ和菓子というだけでも、期待値が上がります。
まるに抱き柏さんでは白と黒の椿餅を販売されているのですが、黒はニッキを混ぜた道明寺でこしあんを包んだものだそうです。ニッキが苦手な私は勿論、白をいただきました。白はまるに抱き柏さんが考案されたものだそうで、生姜風味の道明寺で味噌餡を包んだもの。「結構生姜がきますよ!」と言われていましたが、生姜の強い辛味などではなく香りがメインに感じました。リピ確定商品の1つ。
そして、ショーケースの上に並べられていた「実り」。この日初めて見かけたので購入。この「実り」は求肥に松の実などの木の実を入れて作られたもの。イメージとしてはゆべしと言った感じでしょうか?ナッツ系が好きな方には絶対オススメです。
2023年のお正月
2022年の年末〜お正月にかけても、色々なお菓子をいただきました。2021〜2022年のお正月に引き続き笹屋伊織さん。お正月に笹屋伊織さん率が高いのは、郵便局ついでに伊勢丹に立ち寄った時にバラ売りしてくれているからです。非常にありがたい。
笹屋伊織
写真では綺麗に撮れていませんが、金粉がかけられていてキラキラしている小槌。なかは白あん。
昨年に引き続き購入した、絵馬。昨年の絵馬は虎でしたが、今年はちゃんと兎に変わっていました。12種類の焼印があるということでしょうか?焼印以外は昨年と同じ上用でこし餡です。美味しさも安定した美味しさ。
塩芳軒さんのお干菓子も2年連続。年越しなのでどうしても日持ちするものも選んでしまいます。お干菓子の中の虎がしっかり兎に変わっているので、やっぱり皆様干支の焼印や型を用意されているんだなぁ…と関心してしまいます。出番、12年に1度ですから。
冬を楽しむお菓子
戌年…ずいぶん前の写真ですが、手前の桜のお懐紙が仙太郎さんの雪兎。上の梅のお懐紙のお菓子が亀屋良長さんの蕪、戌年の焼印が押されています。両方とも見た目で冬を楽しめるお菓子。
月替わりだったり節句ごとだったりと、京都の和菓子は常に新しいものが用意されています。
秋から春まで、期間限定のお楽しみ。
下の写真、何かわかりますか?関西では時々メディアに取り上げられているので、見たことがある!という方もいらっしゃるかもしれません。実は「移動する竹村商店」さんのトラックの荷台部分。
移動する竹村商店さんが移動しながら販売しているのは、焼き芋です。
竹村商店さんはtwitter上でその日のルートや販売場所を通知されています。定位置かな?と思われるのは、烏丸三条辺りと出町柳駅。私は近くを通られそうな時にDMでお願いをし、届けていただきました。
蜜いっぱいで甘い焼き芋。シーズン限定、天気にも左右される上、どの辺りで販売されているかはその日によるので、運要素も大きく影響している気がします。
移動ルートをグーグルマップ上で示したり、ポイントシールがあったりと、なかなか戦略的で楽しい焼き芋屋さんだと思います。
移動しない竹村商店もあったりします。営業日等は公式twitterでご確認ください。
京都人のひな祭りを楽しみたい人へ…
京都の人とひな祭りの話をしていると「3色ゼリー」の話が出て来ます。この3色ゼリー、京都の公立の学校ではひな祭りの頃に毎年給食で出てくるというもの。給食メニューのため多くの人の共通の思い出のようで毎年と言っていいほど思い出話を聞いて来ました。
その3色ゼリーが市内の生協でひな祭りまでの期間限定で販売されていると聞き、急購入して来ました。冷凍食品コーナーで3個入り。ひな祭り専用のようで、菱餅イメージで作られたのでしょう。
「これな、食べ方にこだわりある人も多いねん」と、学校で3色ゼリーを食べて育った娘の発言。詳しく聞いて見たところ、「このゼリー、色ごとに剥がして食べれんねんな。で、剥がして食べる人、全色一度に食べる人、剥がしてみたり一緒に食べたりあれこれする人、みんなそれぞれ食べ方にこだわりがあんねん」と。また娘によると「桃・カ●ピス・メロン味」で「半解凍状態が一番オススメ」とのこと。
経験者に勧められるままに半解凍まで待ち、いただきました。蓋を開けた瞬間にメロン風の香り。全部一緒に食べたり層ごとに剥がして食べたり…色々試しましたが比較的薄めな味付けのため、一緒に食べてしまうと違いがわかりにくいかもしれません。
「懐かし!」と言いながら早々に食べ終わった、生まれも育ちも京都の我娘。久々の3色ゼリーはいろいろ思い出される懐かしの味のようでした。
京都人になり(すまし)たい!という方は早めに経験しておくと、生まれも育ちも京都という人との会話に困らないかな?と思います。
同じものかどうか未確認ですが、AmazonやYahoo!ショッピングでも扱われています。「3色ゼリー 給食」で検索してみてくださいね。
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