・白く美しい鐘楼門。
・大小様々、数多くの木魚。
公開に関する情報は轉法輪寺公式サイトにてご確認ください。
轉法輪寺 概要
名称 | 轉法輪寺 (てんぽうりんじ) | 山号 | 獅子吼山 |
御本尊 | 阿弥陀如来座像 | 脇侍/安置仏 | ー |
開基 | 関通上人 | 宗派 | 浄土宗知恩院派 |
札所 | ー | ||
所在地 | 京都市右京区竜安寺山田町2 | ||
最寄りの公共交通機関 | 京福北野線 御室仁和寺駅/妙心寺駅 → 徒歩約12分 京都市営バス 御室仁和寺停 → 徒歩約10分 京都市営バス 塔ノ下バス停下車 → 徒歩約7分 | ||
拝観時間等 | 通常非公開 | 拝観料(通常) | 通常非公開 |
令和元年度京都教区浄土宗寺院特別大公開(轉法輪寺) | |||
開催期間 拝観受付時間 | 10月18日~11月24日 10時~16時 | 拝観料 | 300円 |
現存する、京都で一番大きな阿弥陀さまに会いに。
京都市右京区にある轉法輪寺。普段は非公開の轉法輪寺ですが、10月から行われていた京都教区浄土宗寺院特別大公開で公開されていたので伺ってまいりました。
轉法輪寺 10月18日~11月24日
※法要等により予定変更あり10時~16時
御室大佛と様々な木魚たち。大佛さまの前で木魚を叩きながら一緒にお念仏をお称えしませんか?詳しくはHPをご覧下さい。 拝観料300円 【朱印(特別限定朱印300円)】
http://tenpourinji.com京都市右京区竜安寺山田町2
轉法輪寺は仁和寺と蓮華寺の間の道を上がり、少し脇道に入ったところにあります。この日は公開に合わせて要所要所に特別大公開の案内のポスターが貼られており、迷うことなく辿り着くことができました。鐘楼門へはこの「関通 轉法輪寺」と書かれた石柱の手間に右手に曲がる歩行者用の通路が用意されています。
轉法輪寺 境内へ鐘楼門からと山門から。
轉法輪寺でまず目に飛び込んでくるのは竜宮門の鐘楼門だろう…と思っていた私の期待を大きく裏切り、まず目に飛び込んで来たのは、鐘楼門前の駐車場脇の大きな見事な紅葉。白い鐘楼門と真っ赤に染まった紅葉。見事なコントラスト…と思いきや、駐車中の車を避けて紅葉と鐘楼門の写真を撮ろうとあちこちしていたら、鐘楼門がほとんど隠れてしまいました。
※鐘楼門の前は寺号の石柱から鐘楼門まで一部を除き月極駐車場になっています。ご注意ください。
鐘楼門の前にはここまで要所要所に置かれていた特別公開のポスターと京都教区浄土宗寺院特別大公開の目印の旗。轉法輪寺の京都教区浄土宗寺院特別大公開は、他の寺院より断然長い1ヶ月以上に渡り行われていました。
鐘楼門の中には、山号である獅子吼山(ししくさん)の額。鐘楼門というだけあり、この門の中で上を見上げると、天井が格子状になっており、鐘を下から見上げることができます。
寺号が彫られた石柱のところで曲がらずに道なりに進んでも、境内に入ることができます。こちらから入っても、見事な紅葉がお出迎えです。
2つの門からの道が交わる辺りでは、山萩でしょうか…?季節に応じたお花が楽しめるお庭になっていそうですが、通常は非公開なお寺、楽しめるのは檀家信徒さんたちだけです。
今回の京都教区浄土宗寺院特別大公開の入口は本堂の横。拝観料を支払い御朱印帳を預け、本堂へと上がらせていただきました。
轉法輪寺 本堂へ。
轉法輪寺さんの本堂に入りすぐに目に飛び込んで来たのは、御室大仏と呼ばれる高さ7.5mの御本尊阿弥陀如来坐像もですが、それよりも手前に置かれた大きな木魚とバイを叩く人。重さと長さのバランスからか、中央をリズムよく叩くのは、男性でも軽々とはいかないようでした。
轉法輪寺さんの本堂内は至る所に説明が用意されていたため、じっくり見せていただくことができました。
そして、御本尊の御室大仏様こと阿弥陀如来坐像。この頃には本堂は貸切状態、正面に座らせていただき、じっくりとお詣りさせていただきました。御本尊の前には轉法輪寺の写真撮影に対するお知らせが置かれていました。簡単に言うと「撮影OK。SNSもOK、良かったらハッシュタグ付けてね。人物を写さないように。他の人を悲しくさせないように」という感じ。大仏様並みの器を感じずにいられません。ということで、普段は御本尊や堂内はあまり撮影しないのですが、今回は遠慮なく撮らせていただくことに。
ざっくりと覚えている内容は以上になります。他にも、大木魚の細かな説明や飾られた木魚の話、骸骨のような木魚の話、板材の話や二河白道の所に使われた板材の長さなどなど…様々な方面から詳しいお話を聞かせていただきましたが、どうしても気になるものを見つけてしまい、少し上の空で聞かせていただきました(ごめんなさい)。
御室大仏の印相と本堂内の様子
御住職のお話を伺った後で改めて本堂を拝見させていただきました。
光の関係でどうしても綺麗に撮影できなかった、お釈迦様。こちらで一度お詣りをして、二河白道の上を歩き御本尊の阿弥陀如来坐像「御室大仏」様へお詣り。どちらかにお詣りをしている間はどちらかにお尻を向けてしまうよなぁ…という点だけは少し気になりましたが、多分問題ないのでしょう。
法話の中でお伺いしたように、確かに首元までしっかりと服を着込んでいらっしゃるのがわかります。
堂内の絨毯はこんな感じで、しっかりと赤と青。1人1人に木魚が用意されていて、自由に叩かせていただきました。
御住職のお話にあった、黒檀の木魚は左側の黒っぽい3つ。この木魚も全て叩かせていただけました。
御住職のお話の最中、御住職の後ろの御本尊ばかり見ていた私。視線の先は、御室大仏の印相。上品上生かと思われる印相ですが、印相の形はさておき、非常に美しい手をなされているなぁ…と、そればかり気になってしまいました。
ということで、お話の後で御室大仏の手をじっくりと拝見。
そのまま裏堂へ。ちなみに、157㎝の私の目線ではこんな感じ。大仏様の蓮台座〜お膝元辺り。
裏堂もしっかり拝見させていただけるお寺は数少ないかと。袴を履いた裸形の阿弥陀如来立像。日本5体の一つで賢問子(けんもんし)作と伝わると書かれています。他にもずらりと並ぶ仏像もじっくりと拝見させていただきました。
裏堂から本堂に戻っても、やっぱり気になるのは御室大仏の手。本当に綺麗な手。
轉法輪寺 拝観後に甘茶の御接待をいただきました。
拝観後、「どうぞこちらへ」の声に誘われ、本堂玄関から続く渡り廊下で甘茶をいただきました。秋も深まった時期の拝観ということで、渡り廊下にはビニールの覆いがされ、暖かい空間が用意されているという心遣い。
お庭の撮影のためでしょうか?一部だけビニールの覆いがされていない場所も。紅葉からドウダンツツジへと続く様々な赤が非常に綺麗でした。一段高くにいらっしゃるのは立像のお地蔵さまでしょうか…?
ビニールがかけられていたため、少しぼやけた写真になってしまいましたが、紅葉が見事なお庭。手前には寝転がったお地蔵様や片足を前に出し、今にも立ち上がりそうなお地蔵様など、なんとも愛らしい表情のわらべ地蔵らしき像が置かれていました。
好きな所に座らせていただき、お庭を見ながら甘茶と優しい甘さの御煎餅をいただきました。お寺でいただく甘茶はしっかりと濃く、美味しく感じます。御接待してくださったのは、御住職のお母様とのこと。本当に家族で守られているお寺だと実感します。撮影に関しても「文化財じゃないからいくらでもどうぞ」「次は涅槃図公開があるから、お近くならまた来てね」と。ありがたいお心遣いです。
渡り廊下の上、本堂側には木魚の原型となったと言われる開梆(かいぱん)も。こちらも叩かせていただけました。こんな大きな煩悩が出て行ってくれたら、少しは私の頭の中も楽になるかもしれません。
甘茶をいただき開梆を叩かせていただき、受付で御朱印帳を受け取って、今回の参拝は終了です。帰り道、境内に水琴窟と万両を発見。耳を澄ましてみましたが、この日は残念ながら入れ替わりで渡り廊下に入られた団体さんの声に掻き消されてしまいました。
轉法輪寺でいただいた御朱印。
轉法輪寺では直書き1種と令和元年秋の特別大公開の為に用意して頂いた書置き御朱印4種を頂いてまいりました。受付には宗紋を施したエンボッサーが用意されており、書置きの御朱印に自由に押すことができるようになっていました。お忙しい中でも直書きに対応していただけたのが、嬉しい心遣いです。今後は人気に拍車がかかることが予想されますので、今後の公開時も直書きのご対応をいただけるかどうか…微妙なところかと思われます。無理のない範囲で続けていただきたいものです。
※御朱印は変更となる可能性があります。
内陣拝観かと思うほど非常に近くまで近寄らせていただけた轉法輪寺の特別大公開。特別公開の期間中なんどもお話をされてきたのであろう御住職。京都教区浄土宗寺院特別大公開では御住職自ら説明していただけることが多く、非常に貴重な機会でした。轉法輪寺の御住職のお声もお話のテンポも非常に心地よく、法話という堅苦しい雰囲気は一切ありませんでした。色々な心遣いをしっかり感じられた、ありがたいお詣りとなりました。
公開に関する情報は轉法輪寺公式サイトにてご確認ください。
二河白道のお話の最中、最近どこかで二河白道図を見たなぁ…と記憶を辿ったところ、同じく京都教区浄土宗寺院特別大公開で伺った、龍岸寺さんでした。
実は轉法輪寺の御本尊の阿弥陀如来坐像は北野から御室へ移動してきたという、珍しい経歴をもつ大仏様。その辺りは以下のサイトでご確認ください。
仁和寺や蓮華寺と近いのに宗派が違ったのも、移動してきたためかと思います。色々と大きな心の轉法輪寺さん。これだけのものをご家族と檀家信徒さんだけで守られるのは、本当に大変なことだろうと思いました。文化財に指定して助成して欲しいような、そうなったら少し遠い存在になってしまうような、複雑な気分です。
絶対にまた伺います。
令和4年度 浄土宗寺院特別大公開
withコロナへとシフトし始めた令和4年の浄土宗寺院特別大公開、轉法輪寺さんの公開は10月15〜30日、10時〜15時と今回も他のお寺さんよりも長期間に渡り、拝観料は志納に変更されていました。
久々の轉法輪寺さんの山門。前回は11月だったため見事な紅葉の紅と山門の白のコントラストが美しかったのですが、10月末の時点ではこんな感じ。
今回は受付にはどなたもおられず。本堂に上がらせていただき、相変わらず美しい御本尊の尊顔を拝見させていただきました。今回はどなたもおられなかった影響かと思いますが、裏堂は公開されておらず、木魚も並べられていませんでした。私個人の好みの問題としては、轉法輪寺さんの御本尊の手の美しさを近くで見られなかった残念感はありますが、それでも数年ぶりに訪れることが出来て、非常に満足でした。
つい前回のコロナ禍前と比較してしまいがちですが、前回が手暑すぎたんだよな…と思った、轉法輪寺さん。やっぱり好きなお寺で猛烈にオススメしたいお寺の1つです。
轉法輪寺さんでいただいた御朱印3種
今回用意されていた御朱印は5種。以前と内容は一緒ですが書置きの紙の色が違ったかな?と思います。私が拝受したのは3種。庫裏の入口に御朱印の案内を出されていたので、帰り際に立ち寄っていただいてまいりました。
轉法輪寺さんから徒歩5分くらいの所には、蓮華寺と世界遺産の仁和寺が。これだけで1日過ごせそうな御室地区です。
コメント