・GW前〜GW前半の間お祭りが行われ、この時だけ境内で限定御朱印を拝受出来る。
・伏見稲荷大社 御旅所から東寺までは、徒歩数分の距離。
伏見稲荷大社御旅所 概要
名称 | 伏見稲荷大社御旅所 (ふしみいなりたいしゃ おたびしょ) | 創建 | 天正年間(1573-1592) |
主祭神 | 稲荷大神 | ||
境内社/摂社・末社 | 天照皇大神社 豊受皇大神社 上命婦社 下命婦社 | ||
所在地 | 京都府京都市南区西九条池ノ内町98 | ||
最寄りの公共交通機関 | JR京都駅 八条口側出口 → 徒歩8〜10分 近鉄電車 東寺駅 → 徒歩5分 京都市営バス 東寺道 → 徒歩すぐ |
京都駅と東寺の中間にある、伏見稲荷大社の御旅所
京都駅から徒歩5〜10分ほどのところ、京都駅八条口側イオンモールkyotoの横に、伏見稲荷大社の御旅所があります。
ところで御旅所ってご存知ですか?
御旅所(おたびしょ)とは、神社の祭礼(神幸祭)において神(一般には神体を乗せた神輿)が巡幸の途中で休憩または宿泊する場所、或いは神幸の目的地をさす。巡幸の道中に複数箇所設けられることもある。御旅所に神輿が着くと御旅所祭が執り行われる。
御旅所には神社や祭神にまつわる場所や氏子地域にとって重要な場所が選ばれている。元宮、摂末社や配偶神を祀る神社などのような社殿があるもののほか、元の鎮座地などに臨時の祭殿を設けたり、氏子の代表(頭人)の家に迎える場合などがある。
出典:wikipedia-御旅所
山奥の小さな町で生まれ育った私は、京都に来て初めて御旅所という言葉と場所、場所の役割を知りました。神様の生まれたところ、神幸祭りは里帰りだ、という説明を聞いたこともあります。

京都市内に何箇所もある御旅所ですが、伏見稲荷大社の御旅所は広くて緑が多く心地よい空間。京都駅から徒歩圏内という立地の良さも兼ね合わせています。そして春には桜も咲く、緑に囲まれた気持ち良い空間です。
伏見稲荷大社 御旅所 境内
境内への入り口は2ヶ所。正面を走る東寺道は抜け道として利用する市民が多い上、道の向こうにあるイオンモール京都へ向かう自転車の往来も多い道。また東寺-京都駅間を歩く人も多いので、休日は混雑しています。東寺の東門前から伸びる、東寺道沿いから境内へ。
石畳が敷かれた綺麗な境内です。この日は神幸祭ということで屋台が出て境内には人も多く、日曜日ということで、車の往来も多く、正面の鳥居のちゃんとした写真は諦めて参拝へ。
伏見稲荷大社 御旅所 境内社
伏見稲荷大社の御旅所は、稲荷大神様がお神輿で来られていない時でも、境内社にお詣りすることが出来ます。東寺道側(南側)から、木の地色のお社の天照皇大神様と豊受皇大神様、一番大きなお社に稲荷大神様、上命婦社、下命婦社と並んでいます。こちらに祀られているのは本家本元の伏見稲荷大社のお稲荷様。命婦社には伏見稲荷大社の境内社の白狐社に祀られている、命婦専女神(みょうぶとうめのかみ)様が祀られているのでしょうか?命婦専女神様は、稲荷大神様への取次をする神様(眷属?)。伏見稲荷大社から離れた場所にある御旅所なので、取次のために祀られているのかもしれません。
いずれにしても私にはその辺りを探る力はないので、お詣りさせて頂いたお礼と写真を撮らせてくださいとお伝えするお詣りです。
変わっているなぁと思ったのは、掲げられた提灯の向き。伏見稲荷大社の社紋ではなく菊の御紋の提灯だったのですが、正面に向けられていませんでした。
そのため、境内の石畳に沿って歩いてくると、下の写真のように、紋が入っていない所を見ることになります。もしかしたら、その向こうのお神輿から見て正面になるように、という心遣いなのかもしれませんが、はっきりとした理由は私にはわかりません。
※中央の参道から。
伏見稲荷大社 御旅所 神幸祭の時だけの光景。
境内に到着し混雑している神輿奉安所の前を避けようと境内社にお詣りを終え、さぁお神輿を!と思った時には、既にお神輿は氏子さんや神職さんにより、神輿奉安所の中に安置された後でした。
安置されているお神輿は5基。
稲荷祭の奉仕には、昔から宮本組・川西崇敬会および五ヶ郷と称する氏子区域があります。これらの氏子区域は神幸・還幸の行列奉仕を担当し、神輿は五ヶ郷の担当に属しますが、その五基は、不動堂(田中社)・東九条(上社)塩小路・中堂寺の交代(下社)・西九条(中社)・八条(四之大神)の担当となります。
出典:伏見稲荷大社 祭礼と行事-4月稲荷祭 (区内巡行)-
氏子地区は決められているので、関わっている人はしっかり把握されていると思います。街中で伏見稲荷大社のお神輿と出会った時、現在地からどのお神輿なのか?を把握するための参考にして見てください。
伏見区にある伏見稲荷大社なのに、氏子地区がお膝下であろう伏見区は一切含まれず、下京〜南区となっているのは何故でしょう?場所も少し離れている為に、今と昔の地名が違うからという単純な理由ではないと思います。
どちらかというと、東寺と稲荷大神様の関係からこのようになっているのでは?と思わずにいられない氏子地区です。
伏見稲荷大社 御旅所 境内散策の続き。
お神輿へのお詣りを終え、御朱印も頂いたところで、境内の神楽殿で和太鼓の演奏が始まりました。この和太鼓の演奏は伏見稲荷大社が行うものではなく、地元の方々と氏子の方々の奉納として行われたものでしょう。
それでも境内で聞く和太鼓は、やっぱりどこか神聖でありがたいものに聞こえてきます。
南西の角辺りに祀られて居た、一丸大明神。由緒はわかりませんが、なかなかの風情をお持ちでした。
伏見稲荷大社 御旅所でいただいた御朱印
御旅所と書かれた御朱印は、稲荷祭の期間中、伏見稲荷大社と御旅所の西側の窓口で頂くことができます。1年のうち3週間程の期間限定の御朱印になります。私が御旅所の御朱印を頂いた時には、神職の方が一人で対応されていたため、少し時間がかかりましたが、その場で手書きで書いていただくことができました。御旅所では書き置きの御朱印も用意されていました(私の前の方が拝受されていました)。
この御旅所の御朱印を含めると、伏見稲荷大社で頂くことができる御朱印は、通常3種類+期間限定1種類の計4種類となります。
御旅所御朱印の隣の大伊奈利は、伏見稲荷大社付属講務本庁が発行している季刊誌(無料)。御旅所に置かれていたものを頂きました。今回は稲荷祭に関連して、東寺と伏見稲荷大社の関係(主に五重塔の建築)に関するお話が書かれていました。
奉祝改元 令和への改元記念の御朱印【追記】
平成から令和へと改元された、2019年5月1日。Twitter上で伏見稲荷大社でも改元記念の限定御朱印が拝受できることを知りました。
【速報】伏見稲荷大社でまさかの「奉祝改元記念朱印紙」が授与。
本社・奥社・御膳谷の三カ所で頂けます!#御朱印 #限定御朱印 pic.twitter.com/y8s9BUthvG— nobo@低浮上中 (@kyoto_gosyuin) 2019年4月30日
五基の神輿が駐輿している伏見稲荷大社御旅所でも「奉祝改元」の文字が入った御朱印を授与中☺️
こちらも書き置きのみで、初穂料は300円です🤗
美しい神輿を見れるのは今だけなので、是非ご参拝ください😉#御朱印 #限定御朱印 pic.twitter.com/O5xe97e4T5— nobo@低浮上中 (@kyoto_gosyuin) 2019年5月1日
と言うことで、出勤ルートを変更+大幅に早く家を出ればなんとかなりそう…という甘い見立ての元、伏見稲荷大社の御旅所へと出向いて参りました。8時15分頃到着…と社務所が開いているのか不明な時間でしたが、お詣りを済ませた後、奉祝改元の文字の入った御朱印を頂くことが出来ました。
出勤ルートを大幅変更をして、伏見稲荷大社の御旅所へ。
私の令和の初参拝、神社は無事終了です。 pic.twitter.com/7lkByUXOOP— 寺女【京都(Kyoto)】 (@Love_kyoto_life) 2019年5月2日
書き置き(300円)のみの取り扱いだったことと朝早い時間だったこと、一日ではなかったことなどが幸いし、待ち時間なしでした。
伏見稲荷大社大好き!と公言されている御朱印情報豊富なnoboさんのサイト
伏見稲荷大社の稲荷祭は、ゴールデンウィークに重なります!
神幸祭は毎年4月20日最近の日曜日に執り行われます。伏見稲荷大社から御旅所へ向けてお神輿巡行が行われます。また、神輿五基が各氏子区内を行うのは祝日の4月29日。前日の4月28日には宵宮祭として、御旅所境内で地区の方々がメインになり様々な催しが行われるお祭も。この宵宮祭はどちらかというと、氏子地区の方々のお祭、という印象です。
伏見稲荷大社 稲荷祭の区内巡行 宵宮祭に行ってきました。【追記】
2018年4月28日、伏見稲荷大社御旅所の宵宮祭に行ってきました。前回お詣りした時に氏子地区の方にお声かけいただき、普段は夜間の参拝はしないのですが、お祭りの時は別!と「宵宮祭、来ます!」と言ってしまった私。お稲荷様の前での約束です、しっかり守りました。
かなり地元密着なお祭りで、ほとんどの方が家族連れだったり子供たちがグループで来ていたり。東寺道沿いに経つ鳥居からは関係者の車の出入りもありました。
夜になると提灯がその力を発揮します。お祭りなので、お神輿の前の金網も外されていて、建物の奥まで見ることが出来ました。お神輿の前に立った時、思ったのは「血が騒ぐ」でした。お神輿そのものが、明日の巡行を楽しみにしているかのようでした。
この日ばかりは、社務所も夜まで開いていました。
お神輿の前で、ダンスを披露する子供たちがお祓いを受けていたのも、印象的。みずあめ・たこせん・前田のベビーカステラなど、京都のお祭りでは欠かせないお店がいっぱい出ていました。
そして、お稲荷様が伏見稲荷大社に戻られる還幸祭は2018年は5月3日。お神輿がトラックに乗って移動するので、伏見稲荷大社や御旅所以外でもお神輿を見かけることが出来ます。
またこの日には東寺前でお神輿(お稲荷様)への御供(読経)も行われます。(私が見た時は、東寺東門で行われていました)。
東寺の歴史には伏見稲荷は欠かせないというか、うまく表現できませんが、空海と稲荷大神の両者の間には密接な関わりがあるので、東寺での御供も納得です。神職さんとお坊さんという組み合わせは京都に居てもなかなか出会えません。「神様・仏様」の線引きをキッチリしたのは明治以降のお話ですから明治以前の人から見たら当たり前の光景なのでしょう。
京都のあちこちを歩いていると、市や区からの掲示物にの中に氏子地区ならではのお祭りのお知らせがされています。行政のお知らせは関係なから…と素通りせず、少し見てみてください。
神幸祭〜還幸祭に関する詳しい予定は、伏見稲荷大社の公式サイト、祭礼と行事のページでご確認ください。
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この時期、京都では伏見稲荷大社、松尾大社などで神幸祭-還幸祭が行われるため、どこのお祭りに行こう?と悩んでしまいます。

春と秋のお祭りは、田植え前のこの時期に氏子地区を周りその年の豊作を祈願し、収穫を感謝する秋に再びお祭りをしていただろうと思うと、日本人が改めて四季を感じながら生きて来た農耕民族だと思わずにいられない、伏見稲荷大社御旅所の神幸祭です。
普段の伏見稲荷大社御旅所の様子 20180601
通りがかり、少しお稲荷様にお礼を伝えたいのだけれど、稲荷大社まではいけない!ということがあったので、御旅所に立ち寄りました。閉じられた神輿奉安所と稲荷社。後ろに建つ白と薄い緑の建物は、イオンモールKYOTOです。
京都駅からとても近く、車の往来も多い中にある伏見稲荷大社御旅所ですが、お祭りの期間外でも、やっぱり心地よい空間でした。


お稲荷さんは歴史も古ければ逸話も多く、何度お詣りしても奥深いと思わずにいられない+人種のるつぼの様な状態なのでなかなか続きが書けないのですが、そのお力はやっぱり本物だと思うのです。
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