方除・厄除の神様、城南宮
・自動車で他府県から来た時の利便性の良さ
・巫女神楽が豊富な神社
・曲水の宴が行われる、見事な神苑
城南宮は名神高速京都南インターを降りてすぐの所にある神社です。その歴史は古く、平安遷宮からと言われています。そして、城南宮と言えば、京都の南を守る朱雀の位置にある神社。方除、厄除の神様、五社めぐりのうちの一社、曲水の宴が行われる神社としても非常に有名ですが、市民にとっては1号線沿いの南インターのところにある自動車のお祓いをして貰いに行くところ、という感じでしょうか?
8月から城南宮近くを通る用事が出来たため、久々に気になっていた城南宮さん。思い立ったが吉日!とばかりに、城南宮さんにお詣りに行って来ました。
9月の城南宮では菊の巫女神楽が見られます。
9月初めの日曜日、公式サイトの情報で9月は菊の巫女神楽が見られる、と知り、時間を合わせて伺いました。
まずは摂社末社をお詣りしながら
東鳥居から参道を歩き始めて最初に現れる摂社・末社は、真幡寸神社(まはたきじんじゃ)です。城南宮の摂社・末社の内、真幡寸神社だけ御朱印が用意されていて、城南宮の授与所で頂くことができます。(書き置きです。)
そのまま参道を歩くと、次は芹川天満宮(せりかわてんまんぐう)です。真幡寸神社より少しだけ大きく、ドッシリとした印象を受けました。
これは城南宮だけではないのですが、大きな建物の屋根をじっくり見ることは難しいです。ですが、摂社末社や境内社は小さな建物のことが多く、桧皮葺きの屋根を近くでしっかり見ることが出来ます。敷き詰められたという表現が適しているのかわかりませんが、幾層にも重ねられた桧皮は、何とも言えない趣を感じられます。
そのまま参道を歩くと(と言っても、1分もかかりません。)、絵馬舎があります。京都の神社で初めて絵馬舎の存在を知りました。
絵馬舎の中には大きな絵馬が数多く掲げられています。色褪せてしまっている物も多いですが、昔から多くの方々からの信望を集めて来たことがわかります。何を願い、何に感謝をして奉納されたものなのでしょうか?色褪せてもこの色使い。奉納された頃にはどんなに豪華絢爛だったのか?と思うと、奉納した人の思いの強さがわかる気がします。
神苑に囲まれているお陰で木々が茂り、神苑を分断するように歩行者専用の参道が整備されているので、参道はとても心地よい空間となっています。
※絵馬舎前から東鳥居方面をのぞむ。参道両脇は神苑。
城南宮の鳥居の正面に三照宮社があります。鳥居正面ですが、本殿とは向かい合わせにならない様、少し斜めになっています。御祭神は天照大神様。
いよいよ、城南宮本殿へのお詣り
数年で色褪せた、菊水若水の説明書き。万病に効くため、お百度詣りをして水を求める人が絶えなかった、とか、奈良の二月堂まで繋がっているとか、書かれています。
伏見区は名水の地で酒造りも盛んな地なので、城南宮の名水にも納得。そんな名水で手を清め、いよいよ城南宮への参拝です。
城南宮と言えば、この太陽と月と星を表した御神紋。
太陽と月と星を組み合わせた「三光の御神紋」は、全国的に見ても希少な紋章です。ご祭神の神功皇后の御座船の旗印に由来し、昼夜の隔てなく遍く輝きわたる城南宮の方除の御神徳を象徴しています。
出典:城南宮公式サイト
秋に行われる城南祭で氏子区域を練り歩く神輿を担ぐ方の法被にも、この御神紋が描かれています。御神紋と言えば、天満宮の梅、下鴨神社の双葉葵くらいしかすぐには思い浮かびませんが、城南宮の御神紋もわかりやすく覚えやすいです。
鳥居をくぐる時、つい頭を下げてしまいますが、城南宮では一度立ち止まって見上げてください。すぐに三光の御神紋を見つけることができます。
広い空間と拝殿、比較的新しい社務所や舞殿。高速道路と国道1号線が近いとは思えない程、静かな空間が広がります。
※拝殿
※本殿側から見た拝殿。色褪せかけた昭和風味の看板が、いい味出していました。
※拝殿前からみた神楽殿表舞台と神輿舎。
巫女神楽は奥に写っている神楽殿の表舞台で行われました。残念ながらというか勿論というか、巫女神楽は撮影禁止です。今回は花守りの授与を希望されていた方々は正面に立って見られていましたが、その他の方々は日差しを避けて遠目に見守っていました。
城南宮では夏祭りに行われるおすずみ神楽も見たことがありますが、2月〜3月には梅の巫女神楽を、5月には藤の巫女神楽を見ることが出来ます。
全体を防塵シートで囲まれた前殿〜本殿。屋根の葺き替え工事が行われていました。シートで被われていても、狛犬さん達の仕事は変わりません。近づけなかったので、遠目に撮影。狛犬さんは、全て表情が違う所が面白い所ですよね?
本殿が被われているため拝殿前にお賽銭箱が置いてあり、そこから参拝する形式が取られていました。ただ、横から入ることが出来るので、東西にある末社へのお詣りは可能でした。
ちなみに、改修工事前の本殿はこんな感じ↑。数年前、6月末の茅ノ輪くぐりに訪れた時の本殿です。
茅の輪くぐりの話はこちら↓
昭和53年に建造された建物だそうです。編み目に組まれた木の色が優しく、さわやかな本殿でした。本殿を挟む様に東と西に配置された末社が、透けて視えています。前殿の奥にあり本殿を囲む末社は、撮影禁止区域になります。
改修工事では屋根はチタンになるとのこと。詳しくは城南宮公式サイト 平成の御遷宮をご覧ください。
そのまま参道を歩くと、駐車場があります。駐車場ではお祓いを受けている車を見られたり、7月には車でくぐり抜けるための茅ノ輪が設置されたりします。この西鳥居は国道1号線に面しています。通り過ぎる時にチラッと見ることが出来ます。
城南宮の御朱印と真幡寸神社の御朱印
今回頂いて来た2017年9月限定御朱印と書き置きの真幡寸神社の御朱印を頂いた時の袋。
丁酉歳九月の記載がある以上、今年の今月限定印になります。手書き部分は日付のみですが、貴重な御朱印となりました。
真幡寸神社御朱印の御朱印も城南宮境内の授与所で頂くことが出来ます。書き置きですが、日付はその場で入れてもらえます。
久々に参拝した2022年1月。御朱印はこの日まで書き置き対応…とのことでした。一種類だけお願いしたところ、片面白紙の状態でいただきました。これはこれで珍しいかな?と思いました。
城南宮では写真撮影に関するルールが設けられていたため、今回は新たな撮影は控えました。椿と苔の写真をよく見かけますが、神苑内は三脚禁止となっております、ご注意ください。
市内の主要な観光地から少し離れた場所にある城南宮ですが、北向山不動院さんはお近く。
城南宮概要
名称 | 城南宮概要 | 創建 | 不詳 |
主祭神 | 城南大神(国常立尊、息長帯日売命(神功皇后)、八千歳神(大国主命)) | ||
境内社/摂社・末社 | 天照皇大神、市寸島比売神、天之御中主神、菅原道真公、宇気母智之神、天児屋命、大山咋神、少名毘古那神、猿田彦神、綿津見神、大国主命、真幡寸大神、応神天皇、金山毘売神など | ||
主なご利益 | 方除、家庭円満、厄除、安全祈願、車のお祓い | ||
所在地 | 京都市伏見区中島鳥羽離宮町7番地 | ||
最寄りの公共交通機関 | 京都市営地下鉄竹田駅/近鉄京都線竹田駅下車 徒歩15分、市バス19系統(1時間にほぼ1本)城南宮道下車 駐車場:200台 |
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拝観料・神楽観覧料 | 無料 | 神苑拝観料 | 大人600円 小人400円 障害者手帳をお持ちの方 300円 (団体料金は別) |
城南宮は、寺社が密集した地区にある訳ではないですが、高速を使って京都に遊びに来たついでに参拝することが出来る神社です。時間があれば、神苑も立ち寄って見てください。季節毎の花が楽しめる、穏やかな空間です。
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